2017年1月16日月曜日

【学問のミカタ】通年商品でも冬の売れ方と夏の売れ方は違います。

2017.1.16

経営学部の本藤です。
新年明けましておめでとうございますm(__)m
一昨日と昨日はセンター試験でしたね。
受験生の皆さんは、ブログどころの話ではなさそうです・・・(^^;)

もしかしたら、センター試験の結果によっては、ギリギリになって受験校を探してこのブログにやってきた受験生もいるかもしれませんので、商品流通(売れ方)についてのお話をしてみたいと思います。
東京経済大学の一般入試(前期)の出願は1月27日までです。インターネットで出願できるので、是非是非ご検討ください(https://e.syutsugan.jp/tku/sss/index.html


冬の悩みとして、皆さんはどんな悩みがありますか?
冷え性の方に限らずに寒い冬は体調を崩しやすいですね。気温の低下ということもあるのですが、乾燥する季節なので、風邪対策やスキンケアなどが一般的な悩みだと思います。

(出典)http://pocarisweat.jp/products/pocarisweat/

この秋くらいからポカリスエットの広告で「乾燥対策」を打ち出してきました。
そもそもアイソトニック飲料(スポーツ飲料)が最も売れる時期は夏場です。全国のドラッグストアの買い物データを見ると、夏場は売れるのですが、ブランド・スイッチが頻繁に発生しています。もしかしたら欠品が多くて、代替購入する人が多いのかもしれませんが、それでもメーカー各社のブランド担当者は、売れ行きのいい時期に広告宣伝を積極的に展開しようとします。


しかし、大塚製薬のOS-1やポカリスエットは、スポーツ飲料の中でも珍しく風邪の流行シーズンにもひとつの山を作っています。ポカリスエットは、そもそも「飲む点滴」というキャッチフレーズを使っていたように、水分の吸収力が高い飲料なので、乾燥しやすい冬場に「乾燥対策」を打ち出すことは有効だと思います。この訴求点は、以前に大塚製薬のポカリスエットチームへのプロモーション提案の際に本藤ゼミで提案した視点でした。

大塚製薬様へのプロモーション提案風景(本藤ゼミ)

冬場のスポーツ飲料の売れ方としては、夏場のようにお客様はブランド・スイッチをせずに、特定のブランドをリピート購入する傾向が、買い物データから分かっています。つまり、夏場には売上は伸ばせるので新規顧客獲得を仕掛ける時期で、冬場にはブランド・ロイヤルティを高められるので既存顧客維持を意識する時期と言えそうです。
でも、唯一ポカリスエットは、冬場にも新規顧客獲得が可能なブランドですから、今回の「乾燥対策」や「風邪対策」などのポジショニング戦略は、競合する他社製品にはまねできないアプローチなので、ブランディング戦略として理にかなったアプローチです。


受験生の皆さんは、既に受験シーズン本番を迎えていますが、大学生の皆さんも、期末試験期間に入りつつあります。ポカリスエットを飲んで、乾燥対策や風邪対策を十分にほどこして、試験に臨んでくださいね。


文責:本藤貴康(流通マーケティング入門、流通論、地域インターンシップ担当)
本藤ゼミナールBLOG http://hondo-seminar.blogspot.jp/


【学問のミカタ】
他学部やセンターからも、同じ「冬」をテーマとしたブログがアップされる予定です。
高校生の皆さんは、他学部の【学問のミカタ】に是非ともお立ち寄りください。

・経済学部ブログ : 「マシュマロ・テスト
・コミュニケーション学部ブログ : 「冬とシェイクスピア
・現代法学部ブログ : 「平等とは?
・センターブログ : 「絵画から見えてくる中世の冬