2019年2月24日日曜日

いいね!「ケースメソッド」(vol.31 小木ゼミ通信 企業コラボ、ゼミ面接迫る!など)

 マーケティング論、ソーシャルマーケティング論担当の小木です。31回目の投稿になります。

 今回のトピックは、東京経済大学・経営学部・流通マーケティング学科に設置されている「ケースメソッド」について述べてみたいと思います。本学流通マーケティング学科を希望する高校生の皆さんは必見です。ケースメソッドについては、以前、他の先生も詳しく書いているので、こちら(「ケースメソッド」2014年)も合わせてチェックしてみて下さい。


 ◆ケースメソッドとは何か?
 ケースメソッドとは、米ハーバード大学で開発された教育手法で、ある意思決定主体(例えば、企業)が置かれた状況(マーケティング・経営・財務等)を記述した小冊子の教育教材です。小冊子の内容・テーマは、たとえば、サントリー、ANA、マクドナルド、セブンイレブン、楽天などといった大手企業もあれば、病院や地方自治体などの非営利組織など多岐にわたり様々です。その小冊子に記述されたものを題材に、例えば、当該企業がとるべきマーケティング活動やその施策を検討し、ディスカッションし、それを通じて、マーケティングならマーケティングの考え方や理論などを当てはめ、実際の動向を見極めたり、さらには意思決定のための考える力を磨き、実際のマネジメントの場面で活用できる能力を身に付ける教育方法なのです。比較的少人数でディスカッションを行うことが多く、ケースメソッドの進め方などは、同じケース題材でも、ファシリテータや受講者によって様々なパターンに変化します。
 国内では、主に慶応などのビジネススクール(大学院)で活用されていますが、東京経済大学・経営学部・流通マーケティング学科のように、学部生の授業でしかも必修科目として開講されているのは極めて珍しく、全ての大学の中にあっても、超プレミアムリッチな科目と言えます(そんな科目が流通マーケティング学科にはあるのです!)。本学を目指す高校生の皆さんにおいては、そこのところよろしく!


 ◆東京経済大学・経営学部・流通マーケティング学科の必修科目「ケースメソッド」
 先にも述べたように、慶応などのビジネススクール(大学院)でケースメソッドが行われていますが、東京経済大学・経営学部・流通マーケティング学科に開設以来設置されている「ケースメソッド」という科目は、実に珍しい「超プレミアムリッチな授業」だといえます。私のゼミでもそうですが、ゼミや授業の1コマを使ってケースメソッドを行うことはあるにしても、大学の授業科目でしかも必修として設置されているのは、日本広しと言えども、ほとんどお目にかかることはありません。

 いま一度言います。

「ケースメソッド」は、全国的にみても稀有な、そして本学では必修科目として流通マーケティング学科の学生しか履修できない、
 
「超プレミアムリッチな授業」

なのです。

 流マ学科の皆さんは、このケースの授業を通じて、「就職力」を高めるなど様々な点で活用してくれれば、と思っております。ちなみに、流通マーケティング学科の学生の就職状況は、毎年のように学内でもトップクラスの就職率を誇っていますが、おそらくこのケースメソッドが効いていると我々流マ学科教員は分析しています(流マ学科の女子学生に限れば、ここ数年、就職率学内トップのほぼ100%です!)

 ◆流マ学科「ケースメソッド」のアウトライン
 さて、流マ学科のケースメソッド(2単位)のアウトラインは次のようなものです。
 まず、前後期それぞれ5人の精鋭の教員が1クラス20~25名の5クラス(前期5クラス/後期5クラス)を、2週ずつ順繰りに廻り、学生は半期で5本のケースをディスカッションを中心にしっかりと行うことになります。もちろん、全体のオリエンテーションとして、ケースの概要(ケースとは/ケースの進め方など)、評価方法の説明、ショートケースのチャレンジ、最後にフィードバック授業と、かなり手厚いフォローアップも付いています。「超プレミアム」とする所以は、こんな少人数で5人の教員を独占できるというところにもあります。全く持って贅沢の極みです。でも、教員サイドもこの科目の重要性を認識しておりまして、元気はつらつと、アツい授業を行うのです。

 成績については、全体オリエンテーション+各ケース分{授業参加点、ディスカッション・発言点、レポート点}×5人の先生分で決まります。もちろん予習・復習やレポート提出もあるので、教員も学生も真剣勝負で、毎回の授業はとてもアツい雰囲気に彩られます。
 ちなみに、2018年度のケース題材は、次の通りでした。
*「ビレッジバンガードコーポレーション」
*「SPA:イノベーションとデザイン思考」
*「株式会社いろどり」(→これは2015年まで小木が使っていました)
*「ピアノ産業における企業復活プロジェクト ~松本ピアノの事例~」
*「ネスカフェ アンバサダー プログラム」


 ◆ケースを学ぶとどうなるか

 最後に、ケースメソッドを学ぶとどうなるのでしょうか?
 私見を述べると、次のことが考えられます。

*考え抜く力を得ることができる。
*マーケティングの考え方や理論を学び、実際の場面において活用できる。
*ディスカッションにより批判討論力を身に付けることができる。
*プレゼン能力やディスカッション能力を向上させることができる。
*科目終了時には、やり遂げたという自信を得ることができる。
など

 おそらく、その他、様々なメリットがあろうかと思いますが、上記をもって就職力は格段に高まると思われます。ちなみに、小木ゼミの流マ学科所属の学生は、毎年、ほとんどS評価をいただきます。当然のことながら、頑張った彼らの就職状況は、群を抜いて良いです。

 本学流マ学科希望の高校生の皆さんは、ぜひ期待して下さい!

 いいね!ケースメソッド!!


 
 さて、この間の小木ゼミの動向は次にような感じです。冬休み・春休みということで、基本、小木ゼミは充電期間なのですが、少しずつ活動は続けています。


 1.小木ゼミの企業コラボ 

 国分寺物語
 国分寺市・国分寺観光協会主催の「こくぶんじ写真コンクール」の審査員として、国分寺物語メンバーの次期リーダーらが出席し、国分寺物語賞を決めました。表彰式にも参加いたしました。

 TFTプロジェクト
 2018年度後期のTFTランチ販売は、次のようになりました。
 11月26日~30日「ソースが選べるチキンステーキ丼」 841食
 12月3日~7日「とろうまサーモン丼」 651食
 
 食数に応じて計算して、31740円を、TFTを通じて、アフリカの子どもたちの給食に役立ててるため寄付いたしました。TFTランチを食べていただいた皆様には、改めて感謝申し上げます。

 こんなお菓子あったらいいなプロジェクト
 いよいよ3月に鈴木栄光堂HD・イーグル製菓の鈴木社長に対してのプレゼンに2年生が臨みます。通常のお菓子提案とは別に、鈴木社長からは、2020年NHK大河ドラマ「麒麟が来る」(明智光秀)に合わせたお菓子提案の指示もありまして(鈴木栄光堂本社が岐阜県にあり、明智光秀も美濃出身ということで岐阜オリジナル商品をもくろんでおります)、こちらは2・3年生が一人一つずつ提案して提出することになっております。


 2.いよいよ2019年度ゼミ選考迫る!

 いよいよ、2019年度のゼミ選考の日が迫ってきました! 
 TKUポータルでのゼミ応募(エントリー)は、3月13日・14日の2日間です。とりわけ、経営学部及び経済学部1年生の小木ゼミ希望の皆さんは、小木ゼミのボタンをぽちっと押してエントリーしてください(小木ゼミは経済・経営両学部の学生がエントリーできます)。

 そして、ゼミ選考(面接)は、3月19日(火)10:00くらいから開始します(教室などは3月の学務課からのアナウンスを確認し、当日9:40くらいに集合して下さい)。ゼミ希望者は、13日・14日にエントリーし、面接当日に、完成させたエントリーシート(3月上旬にポータルにてエントリーシート配布)と成績表をもって面接会場に来てください。

 最後に、小木ゼミの話を聞きたいとすれば連絡を下さい。できるだけ時間をとりたいと思います。

 ゼミ選びは、大学生活の中でも最も重要なものの一つだと思っています。真剣に考えて、決めて下さい。私からのアドバイスですが、ゼミ選びのポイントは、教員のパーソナリティが自身と合うか、自己成長を図れるか、自分の一番の希望を満たしてくれるゼミか(例えば、就職力がつくとか)などです。ご参考までに。





2019年2月11日月曜日

マレーシア国民大学の学生と交流しました

皆さんこんにちは、経営学部教員の柴田です。1月29日(火)に本学の友好校の1つであるマレーシア国民大学(Universiti Kebangsaan Malaysia)から学生19名、教職員2名の皆さんが本学に来訪され、経営学部の柴田ゼミ、山本晋ゼミの学生と交流しました。今回は、この交流の様子をお知らせしたいと思います。
今回は、神学哲学部 (Department of Theology and Philosophy) の Ahmad Sunawari Long 先生(上の写真の右端から3人目)が、学生寮 Pendeta Za’ba Residential College で学生自治会やボランティア団体のリーダーを務める学生を組織したLeadership Programの一環として来日されたものです。そのため、参加学生の皆さんもたいへん前向き、積極的でした。交流は、まず国際交流委員長でもある、経済学部長の南原先生のご挨拶から始まりました。
次に、学生の皆さんを4つのグループに分けて、それぞれに柴田ゼミ・山本晋ゼミの学生がついて、本学のキャンパス・ツアーと周辺のコンビニエンスストアの店舗見学を行ない、その後、「セブンレイブンやファミリーマートは日本でも、マレーシアでもすっかりおなじみのチェーンなのに、店舗運営や品揃えにいろいろと違いが見られる。なぜそのような相違が生じるのだろうか?」というテーマで、英語でグループディスカッションを行ない、その結果を発表してもらいました。山本晋ゼミ、柴田ゼミの学生も、海外ゼミ研修でのタイ人学生との交流や、Japan Study Programでの中国・韓国人学生との交流を通じて場数を踏んだのか、ほとんどためらいなく話しをしていたのが印象的でした。「継続は力」ですね。



この後、両校から「Cultural Exchange」ということで、本学からは折り紙の鶴や新聞紙を折る兜の作り方を教えました。


さらに、ハラルフード(イスラム教の教えに従って調理した食事)の昼食をはさんで、マレーシア国民大学の皆さんからは民族舞踊と格闘技などの実演がありました。

今回は、時間も限られてはいましたが、なかなか充実した交流が行えたと思っています。これからもさまざまな形で異文化コミュニケーションの機会を増やしていきたいと思います。
(文責 経営学部 柴田高)

2019年2月5日火曜日

【東経大118年の歴史初‼】小池百合子 東京都知事にご来学とご挨拶頂きました!!(私の最後のブログ執筆です)

経営学部の山本聡(中小企業経営論担当)です。山本は2018年2月以来、東京の中小企業振興を考える有識者会議の委員として、活動しています。7月には当該会議で、報告もさせて頂いてます(Youtubeで公開されています)。

 その縁で、今年度の地域活性化シンポジウムとして東京都商工会連合会、東京都のご後援を頂きつつ、「東京都の中小企業振興ビジョンと多摩地域」と銘打ち、多摩地域の自治体、支援機関、企業経営者が「東京都中小企業振興ビジョン」を議論することを企画しました。シンポジウムは早々に満員御礼となり、当日の会場は自治体、支援機関、企業からの聴講者で溢れかえりました。今回は学生をターゲットとしていなく、それでも、ここまで盛況になったのは特筆すべきと考えています。
 
 東京の中小企業振興を考える有識者会議:小池都知事の前で報告しました。

 その中で、小池百合子 東京都知事にもご来学頂き、ご挨拶を頂くことができました。東京経済大学はもうすぐ創立120周年ですが、現職の都知事のご来学はどうやら初めてのことらしいです。当日の会議の詳細は既に本学NEWSに寄稿していますのでリンク先をご覧ください。また、当日の様子を写真で紹介します。

小池都知事のご挨拶

山本も報告しました

会場の風景

 なお、この場を借りて、当日のシンポジウム開催にご支援頂いた小池都知事、有識者委員会 鵜飼座長、村越委員、浜野委員、ご登壇頂いた古瀬社長、八木理事長、 東京都商工会連合会の方々、東京都の方々、多摩信用金庫の方々に厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。

 私は東京経済大学 経営学部に着任以来、自身の研究の一部あるいはゼミ研究として、多摩地域の中小企業の調査に携わってきました。地道な取り組みをコツコツと積み重ねていくと、こうした大きな事象につながるのだと自分でも驚いています。

 私の研究や産学連携、社会貢献は場所を変えてまだまだ続きますが、もっともっと大きなことをやっていきたいと考えています。これで最後のブログ執筆です。それでは皆さん、またどこかでお会いできる日を楽しみにしています。

文責:山本聡(中小企業経営論担当)