2014年4月20日日曜日

白線流しって知ってますか?(小木ゼミ通信 vol.3 ~お菓子の新商品開発&誕生日のお祝いさんきゅ! 他~)

 
 経営学部の小木です。3回目の登場となります。
 さて、今回は以下のメニューで、簡単ではございますが、ご紹介させていただきます。

①白線流しって知っていますか?(岐阜県高山市のすべて)
②2014年度の小木ゼミのコラボ企画スタート
③誕生日のお祝い、さんきゅ!

です。

①白線流しって知っていますか?(岐阜県高山市のすべて)

研究と言っても、私のようにフィールドワークを大切にする研究者もいます。人や商品・サービスに触れて、はじめて分かることがあります。ここでは、岐阜県は高山市の興味深い幾つかのことについて、ご紹介いたします。


 私の担当するソーシャルマーケティング論の中では、「街づくり」だとか「地域活性化」などの講義も行います。鞆の浦、会津、高松、松山、境港など、多くの街を授業では成功例として紹介しますが、とりわけ「岐阜県・高山市」は、私にとって非常に興味深い街のひとつです。

 
 とにかく、高山には、誇れる資源が多くあり、それらを点ではなく、点と点を合わせた面で、情報発信をしています。私の嫌いな「ゆるキャラ」姿勢(くまもん自体は好きですが)に頼らない、街づくりを進めているところも好きです。

 高山の有名どころをあげれば、たとえば、言わずと知れた「飛騨牛」(本当は飛騨豚、美濃地鶏も旨し!)、「古い街並み」、「春と秋の高山祭り」、「温泉」、「白線流し」、「さるぼぼ」、「トランブルー」、「キルノンチュエ」など、枚挙に暇がありません。

 とりわけ、3月1日に斐太高校の前の大八賀川で行われる、卒業式行事「白線流し」はとても素敵な行事と言えるでしょう!

 白線流しは、ドラマで有名になりましたが、斐太高校の伝統的な卒業行事で、卒業式の後、卒業女子学生のスカーフを繋いで、それを川に流して、卒業を祝う行事です。3月1日は、卒業生、在校生、その家族、教員、その他大勢の方が集まります。私も時間があるときはできるだけ取材に行くのですが、今年も行ってきました!多くの方にインタビューしましたが、本当に愛されている行事だなと改めて思った次第です。

2014年3月1日 斐太高校での
「白線流し」の光景

 もうひとつ、私にとって高山で欠かせないものがあります。それは、世界一のベーカリー「トランブルー」(フランスでのパン職人世界一を決める大会で2年連続で優勝→殿堂入り)。

 10数年前から通うこのお店でしたが、数年前にNHK・プロフェッショナルでトランブルーのご主人の成瀬さんが紹介されて以来、連日長蛇の列となってしまいました。。。。

 本当は紹介したくないのですが、すでに有名になったということで。。。。私のお勧めは、「飛騨牛カレーパン」と「大納言」です。
 絶品です。ぜひ。

「大納言」を並んで買いました!

 高山では、いろいろな調査をしてきましたが、これからも継続して調査をしていきたいと思っています。
 


②2014年度の小木ゼミのコラボ企画スタート

小木ゼミでは、個人研究発表+企業とのコラボ企画(グループ研究)を進めています。2014年度のコラボ企画は次の3領域になりそうです。おそらく継続してやっていきますので、とりわけ、現在、本学の1年生諸君と、将来東経大を希望する高校生の諸君はよーくチェックしておいて下さい。

◆商品開発プロジェクト
 ●㈱レビオとのコラボ「琉球豆豚のプロモーション」
 ●イーグル製菓・鈴木栄光堂とのコラボ「お菓子の新商品開発」

◆社会貢献プロジェクト
 ●テーブルフォートゥー及び東経大生協とのコラボ「健康ランチ販売」
  次回の販売は7月上旬になります。ぜひ購入して下さい。

◆地域活性化プロジェクト
 ●ニッポニアニッポンとのコラボ「国分寺物語」
 メジャーデビューしたてのアーチストを、「国分寺物語」で大掛かりなプロモーションをしていく予定です。乞う、ご期待!


 このなかで、新しい取り組みは、「お菓子の新商品開発」(6月末キックオフ)と「国分寺物語」でのアーチストプロモーション(大学でのゲリラライブも予定)ですかね。これらについては、次回、しっかりと紹介したいと思います。



 ③誕生日のお祝い、さんきゅ!

先日、誕生日を迎えましたが、ゼミの皆さん、OBOGの皆さん、大学院生の皆さん、その他多くの皆さん、そして家族、本当にありがとうございました!いつもそっけない態度ですが、本当はむちゃくちゃ嬉しいです!
 

OBOGの皆さんありがとう!

ゼミ生の皆さん、さんきゅ


大学院生の皆さん、さんきゅ
家族のは、しーくれっと


 ところで、おそろしいなあと思ったのが、FacebookなどのSNSの威力!これらを使い始めて、初めての誕生日だったわけですが(ずーっと使わないと抗っていたのですが)、今回、メールや様々なSNSから合わせて、お祝いコメントが100通以上も届きました。嬉しい反面、「ということは、私もそれだけ返さなければならないではないか」と、少しブラッキーなことも考えてしまいました。。。。情報技術の進展で生活様式は随分と変わったなと、いまさらながら実感する次第です。

 もうひとつ、年をとってきて大きく変わってきたことがあります。

 涙もろくなりました。。。。。。

 誕生日のお祝いでもほろり、映画や本を読んでもほろりです。
 そういえば、3月末に、卒業ゼミ生を送り出す時も人知れずほろり。調査先のシンガポール行きの便での映画「そして、父になる」をみたときなんか、もうじょじょ泣きです。Youtubeでみた東山堂・音楽事業部のCM(TOSANDO music CM 披露宴編)も、なかなか泣けます。

 いったいぜんたい、おいらはどうしちまったんだあという感じです。ただ、人に見られないように努力はしています。


 とにもかくにも、皆さん、誕生日会ありがとうございました!3日間で1年分のケーキを食べました。

 教員やっていて本当に良かったと改めて思います。

 よーし、明日からまた頑張ろうっと!

 

文責:小木紀親(経営学部 教授)

 
 

2014年4月14日月曜日

「産業特論」―ビジネスの生々しさと実務家の生き様を知る講義―

流通マーケティング学科の北村です。今回で3回目の執筆です。今回は、私が担当している授業の1つ「産業特論I-ファッション・ビジネス論-」について紹介したいと思います。

この授業は以下の4つの意味で、他の授業とは大いに異なる様相を呈した、特徴のある授業となっています。
1.「現代産業論」として位置づけられる
2.現代産業の中でも、特定の産業を取り上げる
3.実務家のゲストが毎回講演を行う
4.将来的にファッション産業で活躍する人材の早期育成を図る

若干補足します。まず、12について。日本は官民一体となって、現代産業を世界各国に売り込み中です。皆さんも「クールジャパン」戦略という言葉をニュース等で見聞きしたことがあると思います。つい先日も、クールジャパン推進機構(官民ファンド)が投資する5つの分野が発表されましたが、「コンテンツ(アニメや音楽)」や「食文化」などと並んで「ファッション」が含められました。このようにファッションは、現代産業のうち、海外への情報発信や輸出にさらに注力すべきとされる産業であり、この授業はこれに焦点を当てています。

次に、34について。この授業では毎回、実務家のゲストをお招きします。先ほど「私が担当している」と書きましたが、実際の授業の目玉はゲストの講演なのです。もともとは、ファッション産業人材育成機構(IFI)という業界団体が、既に業界で働く社会人のために開講している学校で教えているような内容を、大学生、特に経済・経営系の学部生向けにアレンジした「大学講座」という位置づけになっています。全国で800弱ある大学のうち、本学を含む10大学ほどでしか開講されていません。

参考までに、今年度登壇予定のゲストは、次の各氏です。

奥谷 孝司 氏 : (株)良品計画 WEB事業部長 
秀一 氏 : JUKI(株) 縫製機器ユニット CS 推進部 縫製研究所 主査 
山本 道夫 氏 : 清原(株) アパレル商品開発課 開発マネジャー 
入川 秀人 氏 : 入川スタイル&ホールディングス(株) 代表取締役社長 
雑賀 氏 : (株)島精機製作所 営業統括部 アジアユニットリーダー 
小森 美穂子 氏 : エクリュ 代表(ファッション・コーディネーター) 
沼田 明美 氏 : (株)ヌマタデザイン・アソシエイツ 代表取締役 
重永 氏 : (株)生活の木 代表取締役社長
井上 隆太 氏 : (株)パル 代表取締役社長 
齊藤 孝浩 氏 : (有)ディマンドワークス 代表 
前田 裕司 氏 : (株)トゥモローランド 人事総務部長
濱田 博人 氏 : (株)TSIホールディングス 取締役 経営戦略本部 企画開発部長
宮崎 俊一 氏 : (株)松屋 特別専門職 バイヤー  

皆さんが知っている会社は、あまり多くないかもしれません。しかし、以上の各氏が運営したりアドバイスしたりしているブランドや商品は、必ずや皆さんの身近にあるはずです。よかったら、会社名や人名でネット検索してみて下さい。

ところで、皆さんは、なぜ今身に着けている服を買ったのですか?「何となく気に入ったから」、でしょうか?
服や靴や時計のようなファッション商品は、消費者が「何となく気に入って」買ってしまう商品だというのは、事実だと思います。だからこそ、ビジネスを展開する上で、企業側は以下のようなバランスを取るという難しい課題に直面しているのです。

1.商品要素のバランス

ファッション商品は、素材や縫製、機能性が優れているだけでは、売れません。自己表現のツールでもあるので、色やデザインなど消費者の感性にも訴えなければならないのです。さらに、時代の気分(例えばエコや景気)を反映するものでもあるので、社会性を帯びた商品だとも言えます。企業側は、以上の機能性・感性・社会性のバランスをうまく取らなければならないのです。

2.業態・販売時点ごとの利益のバランス

皆さんはファッション商品をどこで買いますか?あるいは、いつ買いますか?
百貨店、ファッションビル、ショッピングセンター、セレクトショップというように、お店のタイプ(業態)は多岐にわたります。近年はお店に行かず、インターネットやテレビ上の通信販売業者から、試着もせずに商品を買う人も多いですよね。
時期についても、シーズンに先駆けて買う人がいれば、セールでしか買わないという人もいるように、購入のタイミングもバラバラです。しかも、ファッションはシーズンごとにどんどん移り変わるので、売れ残りを翌年売るというのも難しいです。
これは企業側からすれば、どこで、いつ、どの商品を、いくつ売るかというバランスを計算しながら、時には値下げしてでも売り切り、それでも利益を確保しなければならないことを意味しています。

こうしたビジネス上のポイントについて考えてみると、ファッション産業の大変さと面白さがよく感じられますよね?

さらに、この授業では、講演後にゲストに直接質問できる時間もあります。ゲストは学生時代に何をしていたのか?なぜファッション・ビジネスに就こうと思ったのか。その後、具体的にどのような目標を立て、何をしたのか?――こうした質問を通して、ゲストの生き様に触れられるのも、ゲストを招く授業の1つの醍醐味です。一期一会というように、もう二度と会えない人との出会いを大切にしてほしいと思います。

なお、2学期には、金融業界や食品業界から毎回ゲストを招く「産業特論II」(加藤みどり教授担当)も開講されています。また、毎回というわけにはいきませんが、経営学部の多くの授業ではゲストをお招きしているはずです。ビジネスも、それを手掛けている人からも、生々しさを感じてほしいと思います。

文責:北村真琴(流通マーケティング学科 准教授)

2014年4月8日火曜日

リテラシー


こんにちは。経営学科の関口和代です。
今回はリテラシーについて書きたいと思います。

リテラシーとは簡単にいうと読み書きの能力のことですが、
近年、さまざまな語と結びつけて使われることが多くなっています。
大学でも、情報を使いこなす能力としての
「情報リテラシー」を高める講義等が準備されていますし、
さまざまな能力を向上するためのサポート体制として
「学習センター」が設置されています。


http://www.tku.ac.jp/student_support/gakushu/bp/

今回は、そのようなリテラシーの中でも、
メディア・リテラシーを中心に取り上げます。
昨年来、メディアの特性を無視した使い方により、
不利益を被る事象が多いと感じたからです。
たとえば、アルバイト先の飲食店やコンビニエンスストア、
あるいはアミューズメント施設等で、

犯罪行為ないしはそれに近い行為、他者に不快感を与える行為をし、
それをソーシャル・メディア(個人が情報発信を行うメディア)を
通じて発信することによって、
飲食店・コンビニエンスストア等に多大な損害を与え、
発信者自身も(社会的)制裁を受ける事案が多発しました。
また、有名人・著名人の来店情報や宿泊情報等を
ソーシャル・メディア上で発信したことにより、
本人だけでなく企業等も強い批判を受ける事案もありました。


発信者にとっては、仲間内の悪ふざけやプチ自慢、
何の気なしの投稿だったのかもしれませんが、
自分だけでなく他方面に影響を与えるということに対する
理解力が不足していると言わざるをえません。
情報化の進展を受け簡単に情報発信できる環境となっている今日、
私たちはさまざまなメディアを適切に活用する能力、
リテラシーが必要になっています。



メディア・リテラシー
欧米諸国では、誰かを通して語られた「事実」を鵜呑みにすることの危険性を
認識し、メディア・リテラシーを高める教育が行われています。
メディア・リテラシーとは、メディアが送り出した情報を、
その特性や社会的な背景などを踏まえ、批判的に理解し判断していく能力
そして、社会に向けて効果的にコミュニケーションをはかることで
メディア社会と積極的に付き合うための総合的な能力をさします。

ここでいう批判的とは、否定的に批判するということではなく、
適切な基準や根拠に基づく、論理的で偏りのない」という点での
建設的な批判を指します(菅谷明子「メディア・リテラシー」岩波書店,2000年)。

テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、インターネットなどのメディアからの情報を、
「中立・公平」、「客観的」で「正確な」事実であると思い込み、
無批判に受け入れる傾向が強まっている気がします。
逆に、揚げ足を取るばかりで議論が深まらない、
短い刺激的なフレーズの応酬によって真意にたどりつけないという
傾向もあるように思います。

どのような出来事も、記者、ニュース・キャスター、
リポーターそして当事者などの、各々の考え捉え方え方をもとに、
ある「意図」をもって取捨選択され、
「構成」され、「情報」として発信されます。


会社員時代、報告書や会議での発言に対して、
上司から「ほんまにそうなんか」と
繰り返し厳しく問い質されました。
腹が立ったこともありましたが、
ステレオタイプなモノの見方を戒め、
論拠を明らかにすることを

意識づけていただいたと感謝しています。

さまざまな「情報」が氾濫する今日、
「ほんまにそうなんか」と自問自答する姿勢が求められています。
大学の講義や演習でも、
教員が話したことを漠然と聞くのではなく、
上述したようなことを踏まえて、自分で納得するまで考え、
ディスカッションをしてほしいと思います。


ゼミ活動でリテラシーを高める

教員の言うことも、全部とはいいませんが、

意図や思いが入っています。
講義で発信された情報の意図、

情報の取捨選択の基準と構成を把握し、
自分自身でそれを整理・検討し、

他者とディスカッションする、
その過程を経てはじめて、

自分のものとすることができると思います。

2年次からスタートするゼミ活動ですが、
ゼミ選考もほぼ終わり、

いよいよ今週から新たにスタートします。
ゼミでは、上述したようなトレーニングが
繰り返し行われることになります。


メディア・リテラシーをはじめとしたリテラシーは、
社会に出て、さらに必要とされるスキルでもあります。
ゼミ履修は必修ではありませんが、
リテラシーを高めことのできるゼミ活動には
是非積極的に参加してほしいと思います。


新年度を迎え、前向きな気持ちになっている方が
多いことと思います。
上述したようなことも念頭に
学習されることを
期待しています。



文責:関口和代(経営学部教授)

2014年3月24日月曜日

自分が知りたいことを研究しよう!

こんにちは。 流通マーケティング学科教員の田中です。
今回は私のゼミの活動について紹介します。

田中ゼミの1年間は、大きく分けて次の2つに力を入れています。

①みんなで一緒に行う勉強
②個人研究

①については、すでに紹介しましたので、下記をみてね。
↓↓↓  餃子のお店をみんなで出店しました  ↓↓↓
           
http://tkubiz.blogspot.jp/2013/11/blog-post.html
http://tkubiz.blogspot.jp/2014/01/blog-post_14.html

②は、他のゼミでも行っていますが、卒論につながる大学生らしい勉強になります。
特に田中ゼミでは、好きな研究を行ってよい、という方針になっています。
(ただし、犯罪につながることや、道徳に反することなどは禁止になっていますが)

例えば、こんな研究をしている人がいます。
  • サッカークラブの経営
  • 富裕層向けビジネス
  • 音楽ビジネス
  • ブライダル・ビジネス
  • 野球球団経営
  • 自動車のブランディング
  • お菓子産業
  • アーケードゲーム業界
  • ダイエット産業
自分の知りたい内容なので、研究という勉強でも、だんだん楽しくなります。
大学ではこのように自由な勉学に励む機会があります。


今年度は、3回の研究発表を授業内で行い、ゼミ合宿でも研究発表会を開きました。
ゼミ合宿とは、ゼミ生が参加する合宿のことで、各ゼミが様々なところに行っています。
田中ゼミでは、ゼミ生の企画によって、1泊2日で静岡県伊東市に行くことになりました。

旅行係が作成した予定表。かなり上手くできています。

合宿場所は伊豆高原のリゾートコテージ。複数の建物で分かれていました。
写真は研究発表などを行った建物。
発表の風景は、真剣に聞いていたので写真を撮り忘れました(;´・ω・)
 
勉強の合間に訪れたシャボテン公園。
仲間とおもっきり楽しむことも合宿の重要なミッションです!

昼食の風景。
体育会系が多いゼミなので、食事はしっかりしています。

伊豆高原駅で帰りの電車を待つゼミ生。
楽しく、充実した合宿はあっという間に終わってしまいました。


自分が興味のあることを一生懸命勉強しても、聞いてくれる仲間がいなければ、
面白くないものです。
ゼミには、その仲間がいます。

とことん、自分が知りたいことを勉強できるのは大学生の特権です。
ぜひ、ゼミに入って、充実した学生生活を送ってください!

それでは、田中ゼミのブログはこれで終了です。
また、どこかでお会いしましょう。

文責: 田中智晃(経営学部専任講師)

2014年3月17日月曜日

ビジネスって何だろう? 学生が見つけた新ビジネス


 こんにちは。
 経営学部の加藤みどりです。
 卒業、入学の季節となりました。皆さんはどんな想いで2014年の春を迎えていますか?

 突然ですが、ビジネスって何でしょう?

 日本語だと、事業、商売などと表現します。経営学部での最大の研究対象です。
 定義や重要ポイントは人それぞれで、ひとつの枠に収まるものではないでしょうが、私は「架橋」「流れ」と考えます。

 例えば、これが欲しいのに手に入らない、これを売りたいのに、どうやって誰に売ればいいかわからないという人や企業の間に橋を架けると、ものや情報、お金などの流れができます。ミスマッチの解消がビジネスの本質と、私は考えています。



これは、Ronald Burt(1992)の「構造的溝(structural hole)」という理論に基づいています。この考えがさらに進化して、スモールワールド、スモールネットワークという理論が生まれます。世界の全く知らない人に手紙を出すと、6,7人でつながる、世界は意外と小さいというお話です。

 売り手と買い手の間に流れをつくることこそ、ビジネスの本質ではないかと思います。売り手と買い手は、企業内にも存在します。顧客と事業主だけでなく、社内の流れをよくすることも非常に重要です。
 売り買いするのはものやサービスだけでなく、労働力もです。働く意欲があるのに機会に恵まれない人に、その場を提供し、よい財を生産、提供することにより事業主も働き手も顧客も皆ハッピーになる と考えると、ビジネスは素晴らしい仕組みですね。

 経営学部では、経営に関する多彩な科目があり、大学に入れば自分の興味に基づいて、かなり自由に科目選択できます。しかし、ひとつの科目が扱う範囲は広くはありません。例外もありますが、一科目は企業の多様な活動の中のひとつを反映しています。

 営業、生産、マーケティング、研究開発、情報システム、会計、広告宣伝..

これらは会社を構成する「機能(あるいは職能)」と呼ばれます。どれも企業活動に欠かせませんが、すべての機能がうまくかみ合い、人・モノ・金・情報(これらを合わせて経営資源と呼びます)の流れを社内外につくらなければ、ビジネスは成功しません。

 ところが残念なことに、1つの講義は専門化されているので、その中で企業内の流れを扱うのはなかなか大変です。一旦企業人として働けば非常にイメージしやすいのですが、経験が少なく視野もまだ狭い学生にとっては、各機能をつなげて考える、機能間の隙間を埋めつつ流れを想定するのは、至難の業と思われます。


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 前回はゼミの1年間をお伝えしましたが、ひとつ書ききれないことがありました。加藤ゼミでは、ゼミの冒頭の20-30分を使って「新ビジネス」の3分プレゼンテーションを行っています。
 毎回乱数表を用いて、ランダムに3名指名します。学生はちょっとドキドキ?

 この課題には、大きく2つの目的があります。

 1つは、常に鮮度のいい情報に敏感でいること。古い、不正確な、質の悪い情報に価値はないどころか、悪影響しかありません。世の中は凄まじいスピードで変化しており、それに遅れない(だけでは本当はだめで、先を見通さねばならない)ためには、玉石混淆の情報の海をやみくもに渡るのでは身が持ちません。鮮度が高く質の高い情報に容易にアクセスする勘所を養って欲しいのです。


 もう1つは、ビジネスの「流れ」を考ること。製品だけよくても、マーケティングが正確でも、顧客にその商品がタイムリーに届かなければ意味がありません。ですから、私は学生に、「そのビジネスの収益源は?」「コストは?」「お金の流れは?」という質問をよくします。経営資源のうち、人・モノ・情報は外部から把握しづらいですが、お金は観察可能です。



 ここで、加藤ゼミの学生が報告した新ビジネスの一部を紹介しましょう。
ユーグレナ:ミドリムシを利用した食品・燃料などの開発
トイレ広告:公共のお手洗いに広告や商品展示
デジタルサイネージ:ネットワークを通じ、場所や通りかかった人に適した広告を配信
モバイルPOS:タブレット端末やクラウドを用い、小規模・移動店舗でも使えるPOS
リターンタグ:登録済みのタグを携帯電話などに貼っておき、落とし物を拾った人がQRコードをスキャンすると位置情報がわかり、運営会社に連絡が行く

など、発表当時は新しくとも、既に成長しよく知られるようになったものもあります。

 
 また、 時々深いビジネスモデル(簡単に言うと、儲ける仕組み)を探してくる学生もいます。本人たちが気付いているかはやや疑問ですが。


Glossy Box

 月1575円で肌質に合った化粧品サンプルを5品届けてくれる。ドイツで2011年に始まり、日本では2012年にビューティー・トレンド・ジャパン(BTJ)社が開始。

 化粧品業界にはマスメディアを通じて宣伝されない中小メーカーも多く、日常生活で接触機会が少ないだけに、自分に合った商品が送られて来た消費者には大きなメリットがあるでしょう。

 さて、このビジネスの収益源とコストは?


 サンプルは販促品として通常は無料かそれに近い価格で入手できるので、会員管理や包装、発送作業にかかる費用が主要なコストでしょう。では、収入は月会費だけでしょうか?

 通常私たちが何かを買う際に、他社の類似品と比較しますよね。メーカーは、消費者が実際に買うと決心するまでのプロセスを非常に知りたがっています。しかし、メーカーは他社製品の売上動向を調べることはできても、他社品を自社品と共に売ることはできません。BJT社が行っているかはわかりませんが、競合品を同じ回に入れておき、その後実際の商品購買を追跡できれば、メーカーが欲しがっている情報が得られ、高く売れる可能性は高いはずです。



文房具カフェ

 文房具卸の東光ブロズが運営する、多様な文房具が多数置かれているカフェ。購入できるし、自由に使えたり持ち帰り可能な無料サンプルも充実している。会費700円を払って会員になると、引き出しのカギが渡される。引き出しの中には使っていい文具や、カフェの裏メニューがが入っている。

 では、このビジネスの収益源は?


 確かに、文具に興味を持っている人が増え、文具がより売れれば、卸である東光ブロズさんも儲かります。
 ただ、そんな単純な話とはとても思えないのですね。
 ここに700円払う人は、多分とても文具好き。文具ユーザのプロです。
 文具好きの人達が集まって、作業やディスカッションができるようなイベントスペースがあります。
 ここで新しい商品を企画したり、既存商品の新たな使い方を考えたり、「ユーザイノベーション」 が生まれる可能性は高いです。
 また、ここには多数の商品が置かれているので、例えばメーカの方がユーザ文具の使い方、ライバル品との比較の様子を観察することも可能でしょう実際に行われているかどうかは不明です)。東光ブロズさんが卸で複数企業の商品を扱うから可能になるビジネスモデルと言えます。


 ゼミではこんなことを議論しながら、それぞれ持ち寄った新ビジネスをより深く考えて行きます。

 私の担当は、これで終了です。最後に、加藤ゼミの学生から、特に高校生の皆さんへのメッセージを届けます。
 高校生のみなさんと、東経大のキャンパスで会えるといいですね。


「大学の名前なんて関係ありません!  
 大事なのは大学で何に取り組むか、そこから何を得るかです!
 そして自分がどう成長するかです! 
 東京経済大学にはその成長できる場が整っています!  
 資格獲得に向けて金銭面でのサポート、キャリアセンターや学習センターでは様々な相談に乗っていただけます!  
 ぜひ、検討してみてください!
(経営学部3年男子)



「大学は高校時代よりさらに様々な方と出会え、自分の視野を広げられる4年間になると思います。」
(経営学部3年女子)



 「東経大は、やる気のある人に対してとても親切で良い大学です。 
 キャリアセンターやゼミ活動において、やる気のある学生には、能力に関係なく力添えをしてくれます。  授業でも、質問をすればしっかりとした返答が返ってきます。 
 友人関係においても、真面目な人、ノリが良い人、様々な人がいて、きっと自分に合う良い友人ができると思います。」 
(経営学部3年男子)




東京経済大学に入学して良かったこと 
資格取得支援が充実
 東経大にはキャリアサポートコースという資格支援制度があります。取得したい資格を選び、プロの講義を本学キャンパスで受講できます。さらに金銭的な支援もあるので安心です。
大学では遊びも大切ですが、何か目標を持って努力することも大切になると思います。
まずはキャリアサポートコースに足を運んでみることをお勧めします。 
  
多種多様なサークル活動
 勉強だけでなくサークル活動も精力的に活動しています。
体育会系から文化会系まで把握しきれないほどあり、きっと自分に合ったサークルを見つけることができると思います。サークルを通して様々な思い出や出会いがあります。サークルは大学生活を充実させてくれる素晴らしいものです。興味がある方は、4月の新入生歓迎会に参加してはいかがでしょうか。  

手厚い就職支援  
 大学生活は4年ありますが、あっという間に就職活動の時期がやってきます。
 本学には、就職のプロの方々が揃うキャリアセンターという強い味方が存在します。就活で必ずお世話になる場所です。
 キャリアセンターの方が親身に就職セミナー、履歴書の添削など、就活全般の相談相手になってくださるので、就活に関する不安がかなりなくなりました 

 本学には、入学から卒業まで様々な支援体制が整っています。フルに使って大学生活を充実させてください。利用するもしないも自分次第です。楽しい大学生活を送れることを祈っております
(経営学部3年男子:「読み返すとパンフレットみたいになってしまいした....」)

2014年3月11日火曜日

見えるものだけでなく、見えないものも。

春が待ち遠しいところですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
経営学部の森岡です。 

今日は少し、自分の研究(のさわり)についてお話しようかと思います。 

私の専門は、「マーケティング論」です。
皆さんの中にも、「マーケティング」という言葉を耳にしたことのある人もいらっしゃることでしょう。マーケティング論とは、マーケティングに関する研究を行う領域を指す言葉です。なんだか小難しく聞こえるかもしれませんが、端的に述べれば、モノ(サービス)とお金を「交換する」ときに生じる様々な現象を研究しようとするのがマーケティング論であると言うことができるでしょう。 

ですので、例えば、ある企業が、他社よりも多くの利益を獲得するために自らのブランドを構築・強化したり、多くの顧客の手に届くように流通業者を選定したり、広く顧客に知ってもらおうと広告を行ったりすることは、マーケティングの1側面と考えられます。他方で、それらに反応して、ブランド価値の高い商品を選んだり、ネット上で買い物をしたり、さらには、店舗でよく広告をされている商品を目に留めて購買したり、というような消費者や顧客の行動もまた、マーケティングの別な側面と見なされるものです。

このように、マーケティングは、売り手と買い手がそれぞれ参加することによってはじめて成立する現象です。ですので、それを対象とするマーケティング論を専門とする研究者もまた、(いずれをより重視するかは別にしても)そのことを常に頭のどこかに置いています。

そして、「交換」を念頭においてみると、売り手と買い手が表裏一体になっていて、そのいずれに対する理解もマーケティング論では欠くことのできないものであると分かります。その上で、概して言えば、「なぜ交換が生じるのか?」「交換がうまく生じるにはどうすべきか」というような課題に取り組むのがマーケティング論です。

さて。前置きが長くなってしまいましたが、私自身の研究について。 
(少しだけ)天の邪鬼な性格のためか、「なぜ交換が生じるのか?」というマーケティング論の研究課題をひっくり返して(?)、「なぜ交換が生じないのか?」ということに強い興味を抱いています。 

確かに、交換が生じる状況を特定することは重要なことだと考えています。今、目の前で起こっている状況をうまく説明したい。そのような思いに基づく当然の行動です。他方で、交換が生じるということは、その裏側では、「交換がうまく生じていない」という、すぐには目に見えない現象も生じています。私自身が、注目するのはこのあたりです。

では、それに該当するのはどういう状況でしょうか。交換について多様な現象があるのと同じくらい、交換が生じないことに関する現象も様々あります。例えば、消費者が自分でモノを作ってしまうことも、交換が生じないことに関連する現象の1つです。お菓子好きの人が、一生懸命ケーキを作ると、ケーキ屋で売れるはずのケーキが1つ売れなくなってしまいます。バイク好きの人が、自分で愛車を修理したりすると、バイク修理工の仕事が1つ減ってしまいます。

もっと単純にこういうことも考えられます。ある小売店で売り物として並べてあった商品が、心ない消費者に盗まれてしまった…万引きもマーケティングに関連する重要な現象の1つです。もしくは、企業の人たちが長年かけて作り上げてきたブランドを、悪徳企業がそのまま真似をして、偽物を作って売ったり、それを知っている消費者が、偽物ブランドを購買したりすると、本物のブランドの商品は、それだけ消費者との交換を少なくしてしまう可能性が生じます。

概して、これまでのマーケティング論は、「見えている」交換に焦点を合わせていて、交換が起こらないこと、つまり、「見えないもの」に焦点を合わせることはあまり多くありませんでした。ですが、売り手と買い手が表裏一体であるのと同じくらい、交換と交換が起こらないこともまた、マーケティング論で考慮されるべき重要な表裏一体でしょう。

見えることは、それに関連するデータをすぐに集めることができたり、直感的にも理解されやすいことでしょう。しかし、見えないことは、見えることを把握するためにも重要なことだと考えています。 


最後に。 
あの大震災からちょうど3年。私が大学教員になったのも3年前です。震災から復興の歩みと私自身の大学教員として歩みは、今後も常に同じです。見えるものだけでなく、見えないところまで、真の意味での復興が進むことを心より願っています。


文責:森岡耕作(経営学部専任講師:マーケティング論他担当)

2014年3月5日水曜日

ビッグデータを活用する! ~大手医薬品メーカーへの販促提案~

去る2月17日に、東京経済大学本藤ゼミでは、都内にある大手医薬品メーカーに対して、主力ブランドにおける歯磨きとローションの販促提案を行いました。

試験期間をはさんで、2ヶ月程度のプロジェクトでしたが、日々商品プロモーションについて、ID-POSデータ(顧客識別販売実績データ)を使って、様々な角度から議論を重ねての本番でした。

最近は、このID-POSのようなビッグデータを活用した様々なビジネスへの活用が模索されていますが、政府もこの夏にはビッグデータの活用に関する政策方針を出すほどになっています。
そんなビッグデータを日常的に活用しながら、ビジネス最前線で活躍している実務家の方々に提案するのは緊張感満載です!

同席して頂いたマーケティング部長やブランドマネージャーの方々からも「面白い発想だね」とか「ちょっと実現は難しいね」といった意見が出され、学生にとっても貴重な体験になりました。

プレゼンの後は、結果発表と懇親会があり、お酒を飲みながら意見交換が活発に行われました。
いつも本藤ゼミのプレゼンの後には、悲喜交々といった風景が見られますが、評価されて喜ぶ顔や優勝できなくて泣いてしまう顔も、今回は特に多かったようです。

でも、その笑顔も、その涙も、必ず次のチャンスに生きてくると信じています。
 






文責:本藤貴康(流通論担当)