2018年10月28日日曜日

今年もやるよ!国分寺物語シンポ&TFTランチ販売(小木ゼミ通信vol.29 山形初見参、『公正取引』掲載、企業コラボ、ゼミ説明会&オープンゼミ情報など)

マーケティング論、ソーシャルマーケティング論担当の小木です。


9月は、8月の論文書きと打って変わって、出張のオンパレードでした!

なかでも、山形での仕事の際には、時間を無理やり作って、あの松尾芭蕉の句「閑さや 岩にしみ入る 蝉の声」で有名な立石寺(山寺)にも足を運びました。蝉の声が、アブラゼミか、ニイニイゼミかの論争まで巻き起こしたことでも有名ですよね。

ふるさと納税では大変お世話になっている山形でしたが(「つや姫(米)」〈長井市や村山市は特に美味しい〉と、「紅秀峰(さくらんぼ)」は我が家にとってなくてはならないものです)、はじめての訪問でして、立石寺はぜひ行ってみたい場所でした。ワクワクして見に行ったわけですが、なんともまあ、これが大変な山登りで、危うく断念しかけました。登り切ったときは、なんとも爽快!芭蕉と河合曽良の気持ちも少しは分かったような気がしました。


どうやら、ここ(中腹)で一句詠んだようです。
切り立った山の上には、下記のお堂があります

山の頂のお堂。景色は抜群です!

 そうそう、この頃書き上げた論文も、これから掲載されていきます。第1弾として、

「消費者教育の必要性と企業における消費者教育のあり方」

『公正取引 2018年10月号』


に掲載されました。



掲載されている先生は、その筋ではかなり有名な方ばかりです。
恐縮するばかりですが、ご興味のある方は、お読みいただければ幸甚です。



 さて、今回の小木ゼミ通信のラインナップは次の通りです。
1.小木ゼミの近況
2.企業コラボ進捗状況
3.小木ゼミの今後のスケジュール
などなどです。

 1.小木ゼミの近況報告

①ゼミ合宿(9月中旬・草津温泉にて)

小木ゼミにとって夏合宿はとても大事な行事です。今年も3泊4日、総勢43名での合宿は、あいかわらずアツいゼミ合宿でしたが、2年生の団結力が増したこと、3年生がたくましく成長したこと、4年生が立派な大人(社会人)に見えたこと、本当にうれしく思える合宿でした。実に、良いゼミになってきたとしみじみ思います。
でも、合宿終了後、審議会や法事などもあり、ついに私は、過労かつ風邪でダウン!声が出なくなり、授業ができないという状況に(休講してしまいました)・・・・・それくらいハードな合宿なのです。

合宿中、スポーツ大会で

合宿中、就職相談会&ディスカッション対策の模様
4年生が3年生にレクチャー、お隣の部屋では4年生が2年生に個人研究のレクチャー
これが、小木ゼミが就職に強い理由の一つですね。今年も、就職は絶好調でした!どこにも負けません!

伝統行事・愛のエプロン大会
ゼミ生が小木のために作ってくれました!美味しかったよ!ありがとう!

伝統行事・愛の劇場
今年も4時間盛り上がりました!最終日の締めのショット


 

②国分寺物語シンポジウム開催(12月5日㈬2時限・進一層館ホールにて)


第6回 国分寺物語シンポジウムを、2018年12月5日㈬10:45~12:10 進一層館ホールにて行います。「国分寺物語」は、webサイト中心に行う、地域活性化プロジェクトです。今年の集大成として行いますので、関心のある方は、ぜひいらして下さい。とりわけ、国分寺市民の皆様、行政や商店街の皆様、大学1年生の皆様、高校生・そのご家族の皆様、どうぞお越しください!

まだ印刷前ですいません。後程差し替えます。


 2.企業コラボの進捗状況

 小木ゼミでは、個人研究以外に、次の3つの領域で企業・NPOとのコラボ企画を進めていますが、その進捗状況をお知らせいたします。各コラボの詳細は、過去の小木ゼミ通信をご覧下さい。

①.商品開発プロジェクト 
こんなお菓子あったらいいなプロジェクト イーグル製菓×小木ゼミ コラボ
 
*11月に2・3月の社長プレゼンに向けキックオフ
*12月に社長との打ち合わせ


②.地域活性化プロジェクト
*Web「国分寺物語」の企画・取材・制作 Nipponia Nippon×小木ゼミ コラボ

*9月  国分寺第2中学へのゲストティーチャーとして学生が講義
*9月  ニッポニアニッポンの新代表と打ち合わせ
*12月5日㈬ 10:45~12:10 進一層館ホールにて 「国分寺物語」シンポジウムの開催
 *気になる方は、高校生でも市民の皆様も参加OKです。 

 
③.国際貢献プロジェクト
*健康ランチ販売プロジェクト(貧困国支援活動・年2回) TFT(Table For Two)×東経大生協×小木ゼミ コラボ

*11月8日㈭ 2018年後期 TFTランチ販売に向けての最終メニュー決定会議
*11月26日~30日 TFT「ソースが選べる!チキンステーキ丼」販売(生協食堂)
*12月 3日~ 7日 TFT「うまとろサーモン丼」販売(生協食堂)

ぜひ、生協食堂まで食べに来てください!

 3.小木ゼミの今後のスケジュール

11月21日(水) 1時限 アカデミックコンパス内で小木ゼミ紹介
11月21日(水) 5・6限ゼミ連ゼミ説明会&3限経済学部ゼミ紹介
11月24日(土) 小木ゼミOBOG会
11月28日(水) 【オープンゼミ・F304・2限】 経営学部ゼミ発表会予行練習
12月10日~21日 TFT×小木セミ×東経大生協「TFTランチ」販売
12月5日(水) オープンゼミ・進一層館ホール・2限】 国分寺物語シンポジウム
12月5日(水) 【オープンゼミ・F304・3・4限】 2年生個人研究発表
12月8日(土) 経営学部ゼミ研究報告会 小木ゼミからは3報告
12月8日(土) 多摩大学アクティブラーニング祭り・ゲスト招待・ゼミ活動報告
12月19日(水) オープンゼミ・F304・2限】 1年生向けゼミ説明対応
       16:30~20:30 クリスマスパーティー&幹部交代式
1月16日(水) オープンゼミ・F304・2限「お菓子プロジェクト」ゼミ内選考会
 
*上記、オープンゼミは予約なしで大丈夫です。気軽にいらして下さい。
*ゼミに興味のある方は、小木ゼミtwitter(@ogi_seminar)を見て下さい。


 文責:小木紀親

2018年10月22日月曜日

最高の海と空。そして、思い出の音。

気温がだんだんと下がり、景色も秋めいてきました。
若干体調を崩し気味の石黒です。
本日のブログのテーマは、ズバリ「夏合宿」!
あまりに最高な思い出のためテンション高めでお送りします。



今年の宮古島、晴天也!!!

見てください、この美しい海と空!







昨年は石垣島で台風直撃でしたが、今年の宮古島は最高の天気でした。
曇りと雨だった天気予報が、前日になって突然晴れに変わるというミラクル。
今年のゼミ生は、「晴れ男・晴れ女」が多いのかもしれません。




天気が良かったため、レジャーもしっかり体験することができました。
そもそも宮古島を合宿先に選んだ理由は、珊瑚礁の観光利用と自然保護の両立を目指すエコツーリズムを実際に見て、体験して、学ぶためです。
そのため、天気がよくないと何も始まりません。

ツアーでは、シーカヤックに乗ったり・・・













初めての体験に挑戦!
慣れるとスイスイ進んで楽しいです。













              
前に乗る人が舵取り。後ろに乗る人がエンジン。
女の子の後ろには力自慢の男たちがサポートしています。
息もぴったりですね。


                



シュノーケリングを楽しむ。
波が強く、ベストスポットまではたどり着けませんでした・・・
それでも圧巻の透明度と珊瑚礁。




貴重な体験もできました。
珊瑚礁の地表を抜けたミネラルたっぷりの水を含んだ泥岩層が露出した場所。
この泥岩層の泥を使って・・・

 天然泥パック!!!

肌がつるつるになります。
美意意識の高いゼミ生は全身パック。
銅像みたいになってます(笑)
















今回のツアーでは、砂浜から目の前が珊瑚礁というロケーション。
美しい魚に見とれていると、珊瑚に激突しそうに・・・
その分、珊瑚に負担をかけずに、観光資源として利用することの難しさを身を以て体験できました。





  ツアーが終われば、もう腹ぺこ。
  一休みして夕ご飯を食べに。

  沖縄と言えば「ステーキ」

  ガッツリ食べて大満足。 




この後、ハーモニカを買って、みんなで吹きながら商店街を散策しました。
ホテルに帰ると、満天の星空。
はっきりと天の川が見えます。
息をのむ美しさです。







私も感動のあまり、何故かベッドに入ってから泣きそうになりました。
年を取ると感動も遅れてくるのでしょうか?



今年のゼミ合宿は、最初から最後までひたすら楽しかったです。
私たちを迎え入れてくれた沖縄の天気と、何より楽しいゼミ生たちのおかげです。
本当にありがとうございました。

今年が最後となる4年生。
いろんな楽しい話をしましたね。
何を話したかは覚えていませんが、
思い出そうとするみんなの笑い声とハーモニカの音が響いてきます。
きっと素晴らしい思い出というのは、「こういうこと」なんでしょう。



 来年も宮古島かなぁ。。。
執筆者:石黒督朗







2018年10月15日月曜日

タイ・バンコクで海外ゼミ研修を行いました

皆さんこんにちは。経営学部教員の柴田です。今回は8月下旬に行った、タイ・バンコクでの海外ゼミ研修についてご紹介したいと思います。バンコクでのさまざまな研修については、このBlogで何回か紹介してきました。
http://tkubiz.blogspot.com/2017/09/blog-post.html
http://tkubiz.blogspot.com/2016/09/blog-post_4.html
http://tkubiz.blogspot.com/2015/08/blog-post_24.html
これまでは泰日工業大学との相互交流が中心だったのですが、2018年度は泰日工業大学の都合が合わず、パニャピワット大学 (PIM) との交流となりました。今回の海外ゼミ研修のテーマは「日本企業の海外での事業展開と異文化コミュニケーションを学ぶ」というところにあり、見学先などもそれに合わせてアレンジしています。また、経営学部の山本晋先生のゼミとの合同研修となり、以下の写真の通り、30人の学生・院生の参加する大規模な団体旅行となりました。


8月23日(木)朝、羽田空港に全員集合し、空路バンコクに移動して、この日からバンコク市内のシーロム地区のホテルに宿泊しました。
8月24日(金)には、午前中アユタヤのハイテク工業団地内にあるキヤノンのプリンタ工場を見学し、日本人駐在員の皆さんからタイでのビジネスや生活について体験談をうかがうことができました。以下の写真は工場の建物の前での集合写真です。

キヤノンの工場では、社員食堂で社員の皆さんと同じような(多少「お客様用」にバージョンアップしていましたが、基本的には同じだと思います。)昼食をお出しいただき、実際にタイで働く場合と同様の体験をさせて頂きました。これは貴重な経験になったことと思います。
アユタヤのハイテク工業団地には、東レをはじめとしていくつもの日系企業が進出していますが、2011年には洪水があり、各社とも大きな被害が出ました。写真の背景となっている建物でも、床から1メートル以上の高さまで水が上がってきた、ということです。キヤノンの工場の復旧の経緯は、以下の「東洋経済ON LINE」の記事で読むことができます。
24日の午後には世界遺産にも登録されているアユタヤの歴史公園の遺跡を見学して、象にも乗ってみました。

8月25日(土)の午前中は、バンコク市内の見学を行い、エメラルド寺院、王宮、ワット・アルン(暁の寺)、ワット・ポー(涅槃寺)などを回りました。この記事のトップの写真はワット・アルン(暁の寺)で女子学生の皆さんにタイの民族衣装を着てもらって撮影したものです。(男性用の貸衣装はあまり需要がないのか、ほんの数人分しか用意がなく、このような集合写真になってしまいました。)また、以下の写真はエメラルド寺院の入り口での集合写真です。

さらに25日の夕方からは、滞在先のホテルにバンコク周辺に在住の本学卒業生の皆さんにお集まりいただき、海外で働くこと、海外で生活することの体験談をお聞かせいただきました。今回集まって頂いた卒業生の皆さんは、たまたま全員が経営学部卒の方たちで、話しが弾み、学生の皆さんも、バンコクでの生活をより深く実感できたことと思います。


8月26日(日)はグループ行動日として、何人かずつの小グループに分かれ、自分たちの見てみたいもの、行ってみたいところを回る日にしています。夕方からナイト・マーケットに出かけたグループが多いのですが、引率教員としては、とにかく全員無事に戻ってきたのでホッとしているところです。

8月27日(月)と28日(火)の2日間は、バンコクの北西部にあるパニャピワット大学 (PIM) を訪問して、27日は、日本語学科の2年生、28日は3年生と交流しました。このパニャピワット大学は、タイ国内でコンビニエンスストア・チェーンの7-イレブンを経営するCP ALLという財閥系企業が設立した大学で、学内にも7-イレブンが2店舗も出店し、学生のインターンシップなどにも使われています。さらに「働きながら学ぶ」ことが重視され、通常の経営学部や外国語学部などに加えて、カフェの運営方法を学ぶコースや、航空会社の客室乗務員や地上係員を養成するコースなど、職業に直結した学科もあります。27日の午前中には、学内見学に加えて、カフェの厨房設備を備えた実習室で、タイ式の紅茶の入れ方などの実習も行いました。

27日の午後は、5つのグループに分かれて、日本語を勉強中の2年生と一緒に学内の7-イレブンを見学して、日本のセブンイレブンとの相違点を議論して、なぜそのような違いが生じるのかをグループごとに発表してもらいました。

さらにこの日の夜は、シーロムにある「和食処みずこし」というお店を訪問しました。このお店は今回参加した学生のお父上が経営しているお店です。
日本企業の海外進出というと、大企業の現地法人を連想しがちですが、実際には、さまざまなかたちでの進出があり、私たちの身近なところでも国際化が進んでいるのです。

28日には、本学学生にもパニャピワット大学の3年生の前で英語でのプレゼンテーションにチャレンジしてもらい、さらに5つのグループに分かれて、電気自動車の普及についてどのように考えるかをディスカッションしてもらって、その結果を日本人学生・タイ人学生の両方から発表してもらいました。



8月29日(水)には、午前中にチャオプラヤー川の川岸にあるコンテナバージ(艀)用ターミナルを見学しました。ここは、日本郵船、商船三井、川崎汽船という日本の海運大手3社がコンテナ船事業を統合して設立した「オーシャン・ネットワーク・エクスプレス(ONE)」の現地法人であるONEタイランドの運営する港湾施設で、バンコク周辺の日系企業の工場で生産された製品の多くもここから出荷されます。

さらに29日の午後には、今回の旅行の手配をお願いした日新航空サービスの親会社である、倉庫・物流大手の日新の持つ物流倉庫を見学しました。写真は、最初にレクチャーを受けている様子ですが、窓の向こう側は、顧客企業の製品や材料を積み上げた倉庫設備になっています。

以上のような訪問・見学日程を終えて、8月30日(木)夕方には全員無事に羽田空港に戻ってきました。このように、通常の観光客向けパッケージツアーでは体験できないような「日本企業の海外進出と異文化コミュニケーション」の実情を見聞・体験できたことと思います。タイで働く日本人ビジネスマンの皆さんが口をそろえて「これからASEAN圏との交流はますます盛んになり、ASEAN圏での事業に興味を持つ若手社員が必要」とお話しされます。これからもそのような人材育成に力を入れていきたいと思っています。

(文責:経営学部・柴田高)





2018年10月1日月曜日

アマゾンの2種類の実験店舗があるシアトルを訪れて


流通マーケティング学科の丸谷です。26回目の執筆です。私はグローバル・マーケティング論(簡単にいうと海外でどのようにマーケティングを行っていくのか)を専門分野にしているので、海外に出張に行くことが多く、このブログでもインド、チリ、中国、ペルーの出張の模様をこれまで取り上げてきました。 

今回は2017年度より科学研究費を頂いて行っている「ネット小売普及以降の小売国際化現地化戦略モデル構築のための研究」というテーマで、ネット小売が今後小売業の国際展開の在り方にどのように影響を及ぼすのかという研究のために、世界のネット小売を牽引するアマゾンの最新店舗を取材したので報告いたします。 

世界のネット小売を牽引してきたアマゾン・ドットコムは1994年米国ワシントン州シアトルにて創業し、現在も本部をシアトルにおいています。同社は米国だけではなく、イタリア、インド、オーストラリア、オランダ、日本、カナダ、スペイン、ドイツ、ブラジル、フランス、メキシコ、英国、中国、現在14カ国向けにネット小売を展開しており、昨年はアマゾンが通信規制の緩和に伴うスマホの急激な普及にあわせて積極的な展開をはかるメキシコにおいて取材を行いました。 

取材を行う中でやはり国際展開の方向性にも影響を与える先端的な取り組みの確認が必要だと考えるようになりました。先端的な取り組みの多くは一般的に状況のよくわかった本拠の近隣の店舗で行うことが多く、アマゾンも本部のあるシアトルで先端的な取り組みの多くを行ってきました。 

ちなみに、私は長年日本では西友を経営するウォルマートいう世界最大の売上を誇る小売業者にグローバル・マーケティング戦略について研究してきたのですが、ウォルマートも創業の地米国アーカンソー州に現在も本社を置き、実験的な取り組みの多くも本社近くで行うことが多いのです。



『ウォルマートのグローバル・マーケティング戦略(増補版)』創成社、2018年。


今回取材したネット小売を主に展開するアマゾンが実験的に展開を開始したアマゾンゴーとアマゾンブックスという2種類の店舗もシアトルから展開が始まっています。 

アマゾンゴーは無人コンビニです。無人店舗自体はこれまでも多く展開されており、日本でもミニストップなどの大手小売が自販機を使った形態の無人店舗を展開してきたり、最近では中国で最先端のスマホやアプリの技術を用いた無人コンビニがたびたびとりあげられています。 

アマゾンゴーの取り組みも一見すると、従来の取り組みとそれほど変わらないのかと考えがちですが、従来の取り組みの多くが有店舗を主に展開する企業が実店舗の補完的な存在として展開してきたのに対して、アマゾンゴーは発想が根本から異なります。アマゾンはあくまでもネット小売から始めており、ネット小売の補完的な存在としてのリアル店舗という発想です。 

視点の方向性の違いについては、アマゾンゴーを実際に訪れてみて強く実感しましたし、改善が進んだ2号店を訪れてさらに強まりました。 


無人店舗というと人員削減が目的と考える人も多いと思いますが、今回はアマゾンゴー1号店近くにホテルがとれたため、朝昼夕と時間をかえてある程度長い時間店舗をかけて観察してみると、人が担当した方が現状効率的な部分のみを人が行うという発想が垣間見れました。 

まず現状では顧客もなれていないため顧客自体が無人店舗になれていないため、顧客を誘導したり、問題が起こらないようにお酒売り場のIDをチェックしたり、次々売れていくファストフードなどの商品補充を迅速に行ったりしていました。
IDをチェックする店員さん
商品を補充する店員さん

アマゾンゴー1号店出入口
顧客がこの方法になれ、商品補充のやりやすさも追及できれば現在のような多くの人員は必要なくなるとは考えられますが、アマゾンはネット小売側の視点からリアル店舗の意味を突き詰めていることがわかりました。 

2号店はちょうど訪れた直前に開店したようなのですが、早速商品補充の改善などのためと考えられる多くの改善がみられました。特に大きな変更は1号店で分かりづらかった出入口の並びをしっかりとわけたことと、売れ筋商品を補充しやすいようにレイアウトを工夫したところのようです。2号店に関しては、1号店よりも詳細な観察は時間の制約でできなかったのですが、数時間の滞在でも立地の違いにあわせた品揃えの絞り込みなどの工夫も確認できました。

 
アマゾンゴー2号店出入口(入口と出口が別になっている)

視点の方向性の違いは、シアトルのワシントン州立大学に隣接するモールの入り口にあるアマゾンブックスでも実感しました。

モール入口にあるアマゾンブックス

店内には多様な工夫がみられました。ネット上で示されたレビューの結果を表示したり、子供が実際に本と触れ合えるスペースを用意するなどしたり、この本を読んだ人へのおすすめ本を確認できるなど、実際の店舗だからこそできる展示方法を模索したりしていました。


ネット上のレビューを店内表示

子供が本と触れ合えるスペース
この本を読んだ人へのおすすめ本

その他にもネットで得られた大量の情報を踏まえたセレクションがなされていたり、なるほどと思う発想が垣間見られました。



シアトルはアマゾンだけではなく、スターバックスの本部もあり、スターバックス1号店やイタリアのパン屋さんとコラボした焙煎の設備を備えた店舗なども見学できました。新たなビジネスチャンスの種を生み出す都市シアトル機会があれば訪れてみていかがでしょうか?
(文責:丸谷雄一郎(流通マーケティング学科 教授)