2019年12月2日月曜日

大学のゼミって何?

2019.12.02

経営学部の本藤です。
今まで僕は、このブログでは、流通とかマーケティングに関する最新トピックやその捉え方について紹介してきましたが、今日は大学で最も重要な選択「ゼミ」について紹介してみたいと思います。


他大学のゼミと東経大のゼミ
多くの文系の大学では、一般的に3年生から自分の専門としたい研究分野を選択して、演習(通称:ゼミナール、略称:ゼミ)という少人数教育を受けられます。初年次から履修できる似たような授業があったとしても、それは専門ゼミではありません。本学経営学部ではこの専門ゼミを2年から履修することができるのです!
早くから始められるということは、長く究められるということです。そのため、どんな研究に取り組むべきかを1年生から考えるきっかけにもなります。


ゼミの選び方は十人十色
何を研究するのかという研究テーマが最も大切ですが、ほかにも考えなくてはならないことが色々あるんです。理論研究を中心にやるゼミ、事例研究を進めるゼミ、企業コラボを行うゼミ、自治体コラボをやるゼミ、コンテストに参加するゼミ、他大学と発表会や討論会をするゼミと研究アプローチはさまざま。そのほかにも、個人研究主体のゼミ、グループ研究主体のゼミ、卒論必須のゼミといったことも基礎情報ですね。意外と最も重要な情報は、ゼミ活動にどれだけ時間を必要とするかかもしれません。いずれにしても、自分の性格、志望するキャリア、興味のある分野、指導教員との相性、競争率など、それぞれの価値観で、それぞれの優先順位で選んでいいと思います。


ゼミのことはゼミ生にしか分からない
実は、教員も他の教員がどんなゼミをやっているのか認識していません。だから、ほかのゼミのことを別の教員に聞いても責任をもって答えられないんですよね。実際のところ何を目指していて、具体的に何をしているかは、そのゼミの指導教員かゼミ生に直接質問しに行った方がいいですね。ここで問題なのは、何を目的にしているかとなると指導教員ですが、どんな気持ちでゼミ活動できるかどうかなどはゼミ生にしか分かりませんね。むしろ教員は、そこは正確に認識できているかどうかあやしいです(笑)


本藤ゼミについて
だから、僕は本藤ゼミのことしか分からないので、本藤ゼミのことを紹介します。
本藤ゼミは、メーカーマーケティングプロモーションブランディングをメーカーに対して企画提案しています。これを年に3本やっています。
今年のコラボ先企業は、春企画としてハウスウエルネスフーズ「C1000ビタミンレモン」、秋企画として森永製菓「inプロテインバー」でした。冬企画ではロート製薬「SUGAO」を予定しています。
森永製菓「inプロテインバー」のプレゼンは、田町にある森永製菓本社で、執行役員やマーケティング本部、営業本部の方々に対して先週開催されたばかりです。ちなみに、先週の森永製菓プレゼン本番後のゼミコンパでは、本藤ゼミ生の半分以上が涙しています。本藤ゼミは部活なんです(笑)


本藤ゼミでは、学年縦割りで4チームがコンペ形式で取り組みます。各チームで所有している専用パソコンから、全国各地に地域集中出店しているドラッグストア企業29社1100店舗の買い物データを抽出できます。直近3日前のデータまで常に更新されていくので、最新データにアクセスして検討します。このスキルはビジネス最前線でマーケティングや営業に携わるビジネスマンでも使いこなせているとは言い難いんですよね。

今年度の本藤ゼミの就活実績
僕は、外資系コンサルティング会社からマーケティング系シンクタンクというキャリアを経て大学教員になっていて、現在マーケティング会社の取締役も務めているので、そんな背景からビジネススキルだけではなくビジネスマインドも意識しています。
因みに、今年度4年在籍生全7名の就職先は、以下のような企業から内定を獲得しています。
メーカーでは、森永製菓株式会社、ロート製薬株式会社、ジョンソン株式会社。データ系コンサルティング会社から株式会社インテージ。セールスプロモーション企画企業からワヨー株式会社。ネットワーク・コンサルからネットワンシステムズ株式会社。不動産情報サイト運営のアットホーム株式会社。4年生7名全員の就職先です。
同じ経験を積んでいても、選ぶ第一歩は様々なんですよね。
でも、僕はゼミ活動のゴールは就活なんて微塵も考えていません。自分のキャリアの入口は大切ですが、そこからのステップアップの方が遥かに大切です。それを意識して言葉を伝え続けています。


大学時代はあっという間!
大学時代の使い方も人それぞれです。部活、資格、サークル、ボランティア、バイト、起業、資産運用・・・。ゼミ以外にも無数に選択肢があります。十代終わりから二十代始めという自分で自分の人生を設計し始める大切な時間を何に費やすか。答え合わせができない人生の命題に対して、一人ひとりが自分なりの答えを見つけ出さなくてはなりません。そのために考え抜かなくてはなりません。
この大学時代は、夢ばかり語って地道な努力を疎かにしてしまう人もいます。逆に、夢を語るよりも現実の厳しさばかり考えてしまう人もいます。ほとんどの大学生は、3年生の夏から始まる就職活動をしながら多くのことを考えては悩んだりして、将来への期待も不安もいろいろ考えながら成長していきます。
ひとつ覚えておいて欲しいことは、大学時代はかなり多くのことを経験して成長できますが、無限の時間を手にしているわけではありません。だから、ひとつのことに集中して追究した方がいいと思っています。※あくまでも個人の意見です。

全力で励んで結果に涙できるような経験は、大学時代が最後かもしれません。
大学時代にそんな経験ができたら、社会人になってからも、結果を恐れずにチャレンジし続けられるはずです。そんなマインドでキャリアを積み上げていければ、想像以上の自分に出会える将来が待っているはずです。僕はそう信じています。
そんな大学時代に教員として関われることを、僕は幸せだと思っています。


文責:本藤貴康(流通論、流通マーケティング演習、アカデミックコンパス担当)
本藤ゼミブログ(http://hondo-seminar.blogspot.com/


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