2020年1月27日月曜日

2つの映画祭でラテンアメリカ映画三昧


流通マーケティング学科の丸谷です。34回目の執筆です。私はグローバル・マーケティング論(簡単にいうと海外でどのようにマーケティングを行なっていくのか)を専門分野にしているので、海外特にラテンアメリカに関する情報を得るために普段から映画をよく見に行っています。

このブログでもこれまで、チリやコスタリカの映画について取り上げてきました。今回は個別の映画を取り上げるのではなく、秋に見に行った「東京国際映画祭」と「ラテンビート映画祭」という2つの映画祭について取り上げます。映画祭はシネコンなどではなく、なかなか見る機会が少ないミニシアター系の映画や少し先に公開される映画を先行的にみれるよい機会です。

東京国際映画祭は2019年に32回目という日本を代表する映画祭です。これまでに2011年のグランプリのフランス映画『最強のふたり』や2000年のグランプリメキシコ映画『アモーレス・ぺロス』などマニアックながら独自の視点を示す映画を多く輩出しています。

今回の映画祭で私が見に行った作品の1つグアテマラ映画『ラ・ヨローナ伝説』もコンペティション部門に出店されていました。詳細は、東京国際映画祭同映画に関するページ(https://2019.tiff-jp.net/ja/lineup/film/32CMP08)を参照下さい。

会場の東宝シネマズ六本木でのポスター
映画祭は作品上映と同時に、監督や出演者とのやり取りの時間があり、観客が投票する部門もあるため、一般観客からの質問も受け付けており、放映後も質問することができたりする貴重な機会となっています。
観客賞投票用紙
私も今回は次の上映スケジュールがあり、直接お話しませんでしたが、以前監督に現地の事情を直接質問したことがあります。
監督による解説
ラテンビート映画祭は2019年に16回目というラテンアメリカやスペインの映画を多く上映する映画祭です(映画祭の詳細は、ラテンビート映画祭ページ(http://www.lbff.jp/index.html)を参照)。こちらの映画祭にはコンペティション部門はないのですが、監督や出演者との交流機会は専門性が高いために多く、研究者間の交流の機会にもなっています。東京だけでなく、横浜、大阪でも上映があるのが特徴です。私も今年は東京新宿と横浜桜木町の2か所に伺いました。
新宿バルト9にて
今回見た4作品チリ映画『蜘蛛』、コロンビア、アルゼンチンなど合作映画『猿』、ブラジル映画『神の愛』、ブラジル映画『ファヴェーラの娘』の中では、『猿』のインパクトは大きかったです。


南米の山岳地帯で暮らす「猿」と呼ばれる8人のゲリラの話なのですが、ボリビアの子か農家の実態に迫ったドキュメンタリーなどを撮られた監督の作品だけあり、現地の悲惨な状況やデテイルにインパクトがあり、面白い作品ではないですが、興味深かったです。

上記の映画祭以外にも多くの映画祭が開かれています。なかなか見る触れる機会が少ない貴重な映画に触れる機会です。一度参加してみたら楽しく知見も得られる機会になると思います。
(文責:流通マーケティング学科 丸谷雄一郎)