2024年4月22日月曜日

大学で探すもの

 2024.04.22

経営学で流通論やケースメソッドを担当している本藤です。
ボクたち大学教員は、毎年学生を送り出して、毎年学生を迎えています。
東京経済大学経営学部では2年生からゼミを履修できるので、最長で2年生から4年生までの3年間所属することになります。つまり、毎年ゼミ生の1/3が入れ替わるんですよね。そして、一人ひとりに乗り越えたハードルが違っていて、一人ひとりに成長のドラマがあります。

だいぶ前にどこで目にしたのか忘れてしまったのですが、納得させられた質問があります。ボクが少し加筆修正をして、読んでいる皆さんに聞きたいと思います。

あなたの明日からの人生を選べるとしたら、どちらの人生を選びますか?
①資産20億円を持つ80歳
②借金1000万円を持つ18歳

悩む人もいるのかもしれませんが、ほとんどの人は②を選ぶのではないでしょうか?

一般的なサラリーマンの生涯年収は2億円から3億円とされていますが、①の選択肢ではその10倍近い資産を持っています。お金のために自分のエネルギーと時間を費やしているのであれば、①という選択で目標達成することになります。それでもほぼすべての人は②を選択するようです。

なかには20億円どころか100億円の資産形成をしたいという人もいるかもしれませんが、おそらく大半の人は、その60年余りの人生に多くのドラマを期待しているんだと思います。ボクは既に57歳なので、①と②の真ん中くらいの年齢ということもあって、②即決です。

お金のために働くわけでもなく、ましては人生があるわけでもないのです。何のためかは人それぞれの価値観によって変わってきそうです。共通する表現を添えるとしたら「ワクワクするため」かなと思ったりします。

急に20億円を資産として持つ80歳になってしまったらワクワクしませんよね。目標に近づいていくプロセスにこそワクワクが体感できる時間があるような気がします。

大学生活では、それぞれの価値観から湧いてくるワクワクを探して欲しいと思っています。
それは部活だったりサークル活動だったりするかもしれません。留学したり外国語を習得したりすることもありそうです。将来やりたい仕事のための資格取得に励む人もいるかもしれませんし、自分の興味にあったゼミに没頭する人もいそうです。

いずれにしても、高校までの「勉強」と違って、大学では学生に多くの選択肢が与えられます。自分で時間割を決めて、バイトや友人との時間なども、それまでと比べたら多種多様です。ただひとつのミッションがあります。大学を卒業したら多くの人は社会人になります。ですから、自分のキャリアを真剣に考えなければなりません。そこでもやっぱり「ワクワクする自分」を見つけられている人は、自分のキャリアをイメージしやすくなると思います。

新学期が始まりますが、高校生も大学生も新しい自分にワクワクしながら過ごしてくださいね。

文責:本藤貴康(流通論担当)

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