2019年9月23日月曜日

会計プロフェッショナルプログラムと公認会計士試験

 本学では、会計プロフェッショナルプログラムという会計専門職(公認会計士、税理士等)の資格取得を目指す人をサポートする制度(選抜制)があります。選抜試験に合格すると、目標とする資格試験合格のために受講する専門学校の費用を大学が負担してくれます。

 選抜試験では、コースや募集時期によって若干異なりますが、主に日商簿記2級試験や論
述試験の点数を合わせた総合評価で合否を判定しています。論述試験は会計学の基礎的な
教科書の内容から、本学の教員が作成した問題が出題されます。

「総合評価で合否を判定する」ということは、簿記の点数が良くても、論述試験の点数が
低ければ選抜試験に合格できない、というわけですね。
 論述試験は公認会計士の本試験(論述試験)に対応する基礎力があるか、素養を見ています。これまで使ったことのない専門用語も、用法を間違えずに書く必要があり、苦戦している学生も多いです。

 そこで、本学では「会計PPへの入門講座」という講義を設けており、ここで徹底的に会計の理論問題の解答の仕方を練習します。

 学期の初めには、日本語の初歩的な文法の誤りが散見されていた学生でも、選抜試験の直前期には、適切な解答が書けるようになっています(あくまで、予習と復習に時間をかけてしっかりと取り組んだ場合です)。教科書の演習問題を全て解くだけではなく、教員からの指導を反映して修正して、再度解答する、それを3巡ほど繰り返しています。

 やはり、自分の書いた文章は他人に読んでもらい、意味が伝わるかをきちんと確認することが重要なのです。

 この結果、自分の言葉で資格試験レベルの文章をきちんと書けるようになるので、そうした学生の中には、会計プロフェッショナルプログラムに合格した後の予備校での成績が、全国でもかなり上位に入っている人もいるそうです。

 簿記、会計というと商業高校出身の学生が有利というイメージがあるかもしれません。しかし、私がこれまでに担当した学生を見る限りでは、商業科高校出身であるとか、普通科高校出身であるというのは会計専門職の合否に大きな影響はしていないように思います。

   それよりは、大学入学後にどれだけ頑張るかが、重要だと思います。
 
 本学ではこのように「簿記」「会計」両面で、入学後の導入プログラムが比較的整備されているため、多くの合格者を毎年継続して輩出しています。
  2018年度は
●「公認会計士試験論述式試験」合格者(5名)
●「公認会計士短答式試験」合格者(9名)
●「税理士試験」合格者(1名)
  (科目合格はのべ11科目7名が科目合格。)
●「司法書士試験」合格者(1名)
でした。

 本学会計プロフェッショナルプログラムのサイトには合格者の声なども載っていますので、興味がある方は、ぜひご一読ください。
                
                            執筆担当教員名:板橋雄大
 

0 件のコメント: