2016年9月27日火曜日

吉田ゼミは西へ!

経営学部の吉田靖(経営財務論担当)です。

今年の夏は、まだ続いているような気がしますが、みなさんはいかがお過ごしでしたでしょうか?台風が来たときもありましたね。

そんななか、吉田ゼミでは8月24日から26日の間、京都と神戸に行って参りました。天候にも恵まれ、時間をかけて考えた計画どおりの行程を終えました。
その中からいくつかご報告したいと思います。

最初の写真は、京都のお土産で有名な八つ橋の手焼きの体験でできあがった八つ橋を入れた缶です。

ラベルも手書きですが自分たちでつくりました。場所は井筒八ッ橋本舗です。

次の写真は、前後しますが八つ橋を焼いているところです。写真からわかるように8枚1組で焼いていきます。写真の右側から左の木の重しの下へと順に移っていきます。ちなみに、こういう作業工程をいかに効率よく進めるかということを研究する分野も経営学の中にはあります。


日常ではできあがったところしか見ていませんが、こうしてやってみると、鉄板は結構熱い(高温注意!!)とか、八つ橋はいつどうやって曲げるのか、などがわかったりします。
私の担当科目の経営財務論的には、こういう仕組みを作るのにいくらかかって、どのくらい利益になるかと
いうことを考えるのですが・・・
さて、焼きあがったばかりの八ッ橋を食べましたが、自分たちで焼いた八つ橋は格別の味でした。

2日目は神戸市内を見学しました。特に吉田ゼミでは災害と企業について学んでいることもあり、昨年は三陸鉄道の震災学習列車に乗りましたが、今年は阪神淡路大震災の跡を保存している神戸港震災メモリアルパークに行きました。


阪神淡路大震災から20年が経過していますが、改めて防災対策の重要性を一同で実感しました。

それから、計画を建てているときに気づいたのですが、泊まったホテルの直ぐ近くの湊川神社では夏祭りをやっていましたのでみんなで行きました。


これは提灯の写真ですが、スマホでも結構きれいに撮れました。

以上は、ゼミ合宿のほんの一部ですが、今年も楽しい思い出ができたことと思います。2年生でゼミに入ると4年生までに3回行くことになります。いろいろ経験を積んでくると、地元の安くておいしいお店の見つけ方がわかってきたりとか、教室での授業とは違ったことを学び、社会人になったらいつか役に立てて欲しいと思います。
神社ではみなさんのご健康と学業成就をお祈りして来ました。神社でだけではなく、われわれ教員は日頃みなさんのことを考えていますので、みなさんも頑張って下さいね。

吉田 靖(よしだ やすし)

2016年9月19日月曜日

海外ゼミ研修@デンマーク

経営学部の関口和代です。
ゼミでは、夏季休暇期間に海外研修に行っていますが、
今年はデンマークに行ってきました。
参加者の半数は初めての海外でしたので、
戸惑うことも多々あったようですが、
気づきもたくさんあったようで良かったなと思っています


今回も、企業訪問に加え、
デンマーク第二の都市オーフスにある
オーフス大学で交流会をしてきました。
オーフスは、首都コペンハーゲンから
バスあるいは電車で2時間弱のところにあります。





(以上、企業訪問時の写真)


出発前の8月1日に、
日本に短期留学中のオーフス大学の学生と交流しましたが、
彼らの協力も得て8月19日にオーフス大学でさらなる交流ができました。
交流会に参加してくれた学生は日本語の学習もしており、
日本への短期留学経験がある学生もいました。
新学期が始まる直前でしたのでキャンパス内に学生はいなかったのですが、
彼らに誘われ、帰国前日に大学内にある学生用ラウンジに行った
学生もいました。
オーフス大学の学生のノリについていけない部分も若干あったようですが、
日本の大学とは異なった雰囲気に触れることができたようです。





















































ゼミ研修で海外に行く目的の一つに、
価値観や生活環境の異なる国に行くことで、
当たり前に思っていたことが、実はそうではないということに
気づいてもらいたいということがあります。

また、コミュニケーション・ツールとしての
英語の重要性についても認識してもらいたいと思っています。
東京経済大学にはコトパティオという
いつでも気軽に国際交流ができるスペースがあります。
ネイティブスタッフが常駐していますので
語学力のブラッシュアップが可能です。
英語だけでなく韓国語や中国語を含めた外国語での交流を促進し、
異文化を学ぶための参加体験型学習スペースです。
http://www.tku.ac.jp/news/016998.html














「喉元過ぎれば熱さを忘れる」とならないように、
自らの語学力の不十分さに対する反省と危機感を持った学生が、
コトパティオをもっともっと活用してくれるとよいなと思っています。

高校生の皆さんも、東京経済大学に見学に来た際は、
是非コトパティオもご覧いただければと思います。


(経営学部 関口和代)

2016年9月12日月曜日

【学問のミカタ】世の中の需要の大きさは胃袋の数・・・

高校生のみなさんは夏休みを有意義に過ごせましたか?
今年の夏は、前半で涼しかったので食べ過ぎてしまったり、後半で暑くなってきて飲み過ぎたり
しませんでしたか?
でも、そんな食生活が日本経済を支えているんですよね。
今月の【学問のミカタ】全学共通テーマは「食」です。



「メーカー⇒卸売業⇒小売業⇒消費者」と商品の流れをテーマにした流通研究では、この商品などが流れる経路を「流通チャネル」といいます。この「チャネル」は日本語で「経路」と訳されます。そして、メーカーから小売業へのチャネルは、大別して食系チャネルと薬系チャネルに分類されます。

身近な小売業を例にすると、食系チャネルの代表的小売業はスーパーマーケットやコンビニエンスストアで、薬系チャネルの代表的小売業はドラッグストアなどになります。
メーカー各社は、それぞれに特異なチャネルと不得意なチャネルがあって、当然のことながら、医薬品メーカーは薬系チャネルに強くて、食品メーカーは食系チャネルに強かったりします。

この食系メーカーにとって、商品流通チャネルの最終的な到達地点は、消費者の胃袋ということになりますから、人口減少によって胃袋の絶対数が減少することは、市場規模が縮小する可能性があることを意味します。

ここで「可能性がある」という表現を使ったのは、市場規模というのは、消費者の人数と客単価によって規模が算出されるので、人数が減っても、安全や健康増進などにコストをかける消費活動が広まり、価格水準が高まれば、市場規模は維持されることが考えられるからです。


日本の経済政策として日銀主導でインフレを誘導しようとしてはいるものの、なかなか進捗しない現状を考えると、食品市場のコモディティ化(価格以外の差別化が難しいこと)は如何ともし難い状況です。つまり、食品業界は、メーカー、卸売業、小売業、外食産業などは、「売上低下⇒コスト削減」という縮小均衡に陥る企業も増えているようです。

そんななかで、現在注目度が高まりつつあるのが「機能性表示食品」です。
この「機能性表示食品」は昨年2015年4月から開始された制度で、2016年7月時点で347件の届出がありました。

この「機能性表示食品」は、大きな見方をすると、一般食品と医薬品の中間に位置づけられる「保健機能食品」に含まれるものです。この「保健機能食品」には「特定保健用食品(トクホ)」、「栄養機能食品」、「機能性表示食品」があり、前から順番に一般食品に近いものになります。

この機能性表示食品として、大ヒットした商品が「えんきん」(ファンケル)です。商品名も素晴らしいですね。
老眼対策になるということで、40代くらいから近い文字が見えづらくなる人が増えてきますが、この時に選ぶメガネが"遠近両用"なので、「えんきん」という商品名は、そんな問題意識を抱えている人にはすぐに分かります。

人口減少は避けられない日本ですが、食品市場も「安くて美味しい」というだけではなく、「美容」や「健康」などに対してのソリューションとして「効く」と表現できる「食品」の流通は、高齢社会を背景としている面もありますが、そんなビジネス・チャンスは見逃せませんね。

【学問のミカタ】
他学部やセンターからも、同じ「食」をテーマとしたブログがアップされています。
高校生の皆さんは、他学部の【学問のミカタ】に是非ともお立ち寄りください。
・経済学部ブログ : 料理こそ経済学!
・コミュニケーション学部ブログ : http://comtku.blogspot.jp/
・現代法学部ブログ : http://genho-tku.blogspot.jp/
・センターブログ : English Breakfastは、イギリスの朝ごはん?
文責:本藤貴康(流通マーケティング入門、流通論、地域インターンシップ担当)
本藤ゼミナールBLOG http://hondo-seminar.blogspot.jp/

2016年9月4日日曜日

バンコクで本学学生と泰日工業大学生の交流プログラム研修を行いました

 皆さん、こんにちは。経営学部教員の柴田です。
 7月4日付けのBlogで、経営学部の特別講義「グローバルキャリア入門」の一環として、タイから本学への短期留学生と本学学生の交流プログラムについてご紹介させていただきました。昨年度から行っているこのプログラムでは、タイ・バンコクにある友好校の泰日工業大学経営学部の学生の来日研修とともに、8月には本学学生が泰日工業大学を訪問して、双方向の交流を行うところに特色があります。昨年度のバンコク研修の様子はこちらを参照してください。今年も、本学経営学部生11人(男子9人、女子2人)が泰日工業大学を訪問して、8月20日(土)から9月2日(金)まで研修を行いました。なお、本年度は経営学部の田島博和教授に引率をお願いしました。そのため、写真などは全て田島先生からご提供いただいたものです。

 泰日工業大学生との共同研究テーマは、昨年同様「タイで日本の緑茶をもっと売っていくためには何が必要か?」を考えるものであり、5月に来日した学生とともに実地調査や分析を行い、共同発表を行いました。最終発表会やFarewell Partyには、昨年度の来日学生の皆さんも参加してくれました。このような、人の輪はぜひ大事にしたいと思います。




 また、このテーマに合わせて、タイでPETボトル飲料を製造販売する現地企業のIchitanと、PETボトルそのものを製造する日系企業の東洋製罐の工場見学も行い、PETボトル飲料ビジネスへの理解を深めました。両社の皆様の多大なご協力にも、この場を借りて御礼申し上げたいと存じます。特に、タイのPETボトル飲料業界では、現地企業のIchitanとOishiの2大ブランドが大きなシェアを持っているのですが、その工場見学というのは、やはり現地の大学の協力がないと、なかなか実現できません。このあたりにも交流プログラムならではの特徴があるかと思います。さらに、泰日工業大学のご協力により、タイの料理や伝統文化の体験も行いました。






 これらに加えて、今回はバンコク在住の本学卒業生の皆さんにお集まりいただき、タイでの生活や、海外で働くことについて、生の声を聞かせていただきました。本学卒業生の皆様にも、後輩のためにご協力をいただき、感謝しております。



 このように、本年度のバンコク研修は、昨年度以上に中身の濃いものになり、参加した学生の皆さんにも貴重な経験になったかと思います。10月ごろには、参加学生の皆さんの報告会を学内で開催する予定です。
(文責:経営学部 柴田 高)

2016年8月29日月曜日

1年生による図書館展示の試み(フレッシャーズセミナーa編)

流通マーケティング学科の丸谷です。13回目の執筆です。前年度後半のフレッシャーズセミナーbの授業の一環として実施した展示の好評を受けて再び展示を行うことになったので報告させていただきます。なお、前回の展示に関しては経営学部ブログ2015年12月21日と2016年2月22日を参照ください。

フレッシャーズセミナーaはフレッシャーズと銘打っているだけあり、新入生である1年生が履修するセミナー(少人数授業)です。フレッシャーズセミナーはaとbがあり、aの方は春からの半期の間に、大学で学習を始めるにあたり基礎的な知識や資料の調べ方などを学ぶ授業です。

ちなみに、前回の展示を行ったフレッシャーズセミナーbの方は大学に入学して半年間たったフレッシャーズセミナーaを履修済みの学生さんがaで学習した内容を踏まえて応用的な内容を学習する授業です。

そのため、今回の展示では前回の展示の反省と履修者の皆さんのレベルの差を踏まえてよりきめ細かな準備を心掛けました。図書館の職人の方にも大変きめ細かな準備を頂きました。ここに記して感謝いたします。

図書館の展示を行うにあたり、ランダムに各チーム5名程度で4チームにグループ分けし、しっかりとした展示内容を決定するために、15回の授業の前半は展示内容をまとめた報告書を作成いたしました(授業中各チーム6回にわたって改善しました)。

前半の報告内容から、今回の展示内容は待機児童問題、自転車社会実現、一人暮らしのための食事、SNSの危険性という非常に身近なテーマとなりました。

図書館の職員の方の展示に関するレクチャーの後、
 図書館職人の方による展示に関するレクチャー

POPなどを準備しました。
 準備したPOPの一部(自転車社会実現班)

準備したPOPと図書館の蔵書から学生さんが選定した本や雑誌などを展示しました。
最初に展示してみた状況

しかし、実際に展示してみると、当初考えていた意図がしっかり伝わらなかったりすることがわかるので、私が2-4年生を対象に開講しているゼミナールの学生さんや図書館の職員の方から頂いたアドバイスなどを参考にし、かなりの試行錯誤を重ね、修正を加え続けます。
丸谷ゼミナールゼミ生による展示チェック
アドバイスを経ての修正ポイント会議も行い、
 一人暮らしでの食事班修正メモ

 最終的に以下の展示が完成しました。

フレッシャーズセミナーaの履修者による展示完成版

 展示完成版(SNSの危険性班)
 展示完成版(待機児童問題班)

展示は図書館内ブックウォールDにてしばらく行われる予定ですので、図書館を訪れた際ぜひご覧ください。また、今後とも機会があればこのような取り組みを行っていく予定ですので、今後の展示に向けてご意見等ございましたら、丸谷(maruya@tku.ac.jp)までご連絡頂ければ幸いです。

文責 丸谷雄一郎(流通マーケティング学科 教授)






2016年8月21日日曜日

日本の夏、山本ゼミの夏!!1.五大学中小企業研究インゼミ 2.夏合宿 3.企業調査 4.産学連携&コンテスト報告

 山本(中小企業経営論担当)です。気が付いたら8月下旬。時が経つのは本当に早い。。。

 最近の東経大キャンパスは夏季休暇で学生の姿もなく静まり返っています。教員はこのときとばかり、論文・原稿執筆、研究報告・講演、調査出張、学外の委員会といった諸々の仕事を詰め込むので、夏季休暇とは名ばかりの相当な繁忙期です。山本は中小企業研究が専門なこともあり、8月は国内出張、9月は海外出張を軸にスケジュールを組みます。今年の9月は二つの国際学会で報告するため、イギリスとインドネシアに行きます。今から楽しみにしています。

また、夏季休暇中は授業期間以上に、ゼミ生指導に力を入れます。山本ゼミでは3つの研究グループがそれぞれ外部の論文コンテストやプレゼンコンテストに参加しています。これらの応募〆切や予選開催日は9~11月なので、夏季休暇中にいかに研究を進展させるかが重要になります。

ということで、自宅で論文を書きつつ、もしくは出張先のホテルで次の日の予定を練りつつ、SNSを駆使して、ゼミ生の研究指導に勤しんでいます。そんなせわしない、しかし、充実した東経大の夏の学生生活を紹介します。

1.五大学中小企業研究インターゼミナール
 インゼミとは異なる大学の、研究領域の近いゼミが集まって、研究報告会をすることです。このブログでも何回か紹介した年二回のインゼミ。今年は8月6日に東経大、日本大、帝京大、文教大、玉川大の五大学での開催となりました。年々、規模が拡大しています。報告内容もインタビュー調査やアンケート調査によるアカデミックな研究から地域連携活動の報告まで、バラエティに富んでいます。山本ゼミのゼミ生も気合を入れて報告し、他大の先生や学生から、貴重なコメントをたくさん頂くことができました。


五大学 集合写真



インゼミでの山本ゼミ生の報告。他大の先生方から大変良いアドバイスを頂きました


2.夏合宿
 インゼミの2日後、8月8日~9日に山梨県河口湖畔で夏合宿開催。バスをチャーターし、西国分寺から出発しました。就活を終えた四年生も多数、参加してくれました。また、山本ゼミがお世話になっている多摩信用金庫の方と富士ゼロックスの方にもゲスト講師として、合宿にご参加頂きましたそれぞれのご講演に加え、ゼミ生の研究のご指導も頂きました。ありがとうございました。


ホテル近くのシャトー風レストランで、ゼミ生と一緒にランチ


多摩信用金庫の方、富士ゼロックスの方と記念撮影


3.企業調査
 山本ゼミは「現場から学ぶ」ことをポリシーとしています。そのため、山本ゼミ生は夏季休暇中、企業の方々へのインタビューを積極的に実施しています。企業の方々にインタビューをお願いできるのは学生の特権であり、それをフル活用しているわけです。山本も可能な限り、ゼミ生の企業調査に同行しています。いろいろ試行錯誤した結果、教員が実例を見せることが、インタビュー調査の手法を教える最も良い方法だという当然の結論に至りました。ゼミ生の質問の仕方やメモ取りの仕方が格段に上達しているのを見ると嬉しくなります。


8月16日に訪問した東京東信用金庫の方々と記念撮影をしました



4.産学連携&コンテスト
 まだ、詳細は話せませんが、山本ゼミの今年度の産学連携プロジェクトが佳境を迎えています。様々な方々のご支援を頂きつつ、ゼミ生も相当に頑張っています。そのうち、このブログで報告したいと思っています。
 
 加えて、8月2日に富士通の知財活用アイデア大会 ブラッシュアップ会がありました。詳細は東経大のwebsiteで紹介されていますが、山本ゼミの二年生が参加していて、なかなか面白いアイディアを考え出して、頑張ってくれています。

知財活用アイディア大会 ブラッシュアップ会でのゼミ生の様子


以上、山本ゼミの今夏のゼミ活動をダイジェストで紹介しました。大学の夏季休暇は高校のときよりも長いのですが、油断していると、何の成果も思い出も得られず、いつの間にか終わってしまいます。でも、東経大のゼミに入れば充実した夏を過ごせる、、、このブログの読者の方にそれを少しでも感じてもらえれば幸いです。


文責:山本聡
 
 








2016年8月8日月曜日

【学問のミカタ】販売会社ってなに?

経営学部の本藤です。
期末試験も終わり、最初のオープンキャンパスのイベントも終わり、夏休みに突入です。
大学教員の「夏休み」は「休み」ではありません。まとまった研究などの個別の活動ができる貴重な機会です。でも、研究に集中できるかとなると、学会を含めた学外の仕事が続々と入ってくるので、「休み」という響きからは程遠い生活です・・・(*´Д`)

今月の全学共通テーマは「会社」です。
このテーマは何でもトピックにできるのですが、今回は「販売会社」を紹介します。
大企業のマーケティングや営業などのブランディングを推進する流通機能を担っています。

ところで、ドラッグストアやスーパーマーケットなど日常的に利用しているお店の売場で、みなさんはブランドは認知していて選びますよね?
「ネスカフェがなくなったから買わなくちゃ」とか「そろそろフルグラを食べたいなぁ」とか・・・

例えば、シャンプー売場で買い物をしていて、商品棚に並んでいるのは、エッセンシャル、セグレタ、アジエンス、メリット、サクセスなど様々なブランドを目にします。


ここで挙げたブランドは、それぞれメーカー名を知っていますか?


ブランドは知っていても、メーカーを知らないケースは多々ありますよね。
「ペヤング ソースやきそば」の「まるか食品」だったり、「サッポロ一番 みそラーメン」の「サンヨー食品」だったり、メーカーの会社名を知らなくても、商品名やブランド名は知っているというものはたくさんあるのではないでしょうか。

メーカーの中には会社名の認知を広めるために広告宣伝するケースもありますが、多くのメーカーは売上につながるブランド認知を推進するために広告宣伝するケースが多いようです。
これらの商品やブランドの認知の多くは「店頭」で買われて、消費されて、評価されて、長期的に売場を確保して、繰り返し利用されることで、ブランディングを推進します。
そのために必要な企業活動が営業であり、その組織としての力が営業力です。
商品力があっても営業力がないために、まだ日の目を見ないブランドは無数に存在しています。
この営業力は、営業拠点や営業担当者の数によって強化されますが、その量だけではなく質も重要になってきます。
ですから、強力な営業力を有する大企業の方が、強いブランドを育てられるマーケティング機能を持っていると言えます。


先ほど挙げた5つのブランド(エッセンシャル、セグレタ、アジエンス、メリット、サクセス)は、すべて「花王」のブランドです。シャンプーというカテゴリーで、花王は30%近くのマーケットシェア(市場占有率)を獲得しており、低価格帯から高価格帯まで幅広く製品供給をしています。実は、花王は洗剤や柔軟剤では更に大きなシェアを持っていて、メイク落としや洗顔料でもトップシェアを誇っています。


これは、競争力のある製品開発をしているという側面もありますが、会社の営業力によってブランド力が築き上げられているという側面の方が大きく影響しています。
この花王の営業力は、花王カスタマーマーケティング(花王CMK)という販売会社が支えています。この花王CMKは、メーカーである花王株式会社の持ち株比率が100%の完全子会社で、花王が製造する化粧品などのビューティケア製品、歯磨きなどのヘルスケア製品、洗剤などのファブリック&ホームケア製品など、すべての花王製品を取り扱っています。

同社は、メーカー(親会社)から仕入れて、小売業に流通させる「卸売業」です。花王製品しか扱っていないにも関わらず、日用雑貨を扱う卸売業の中でも国内第2位に君臨する大企業です(直近決算で、上場している日用雑貨卸の第1位パルタックが約8600億円、第2位あらたが約6767億円に対して、花王CMKは約6955億円)。
日本橋にある本店の他に、全国8箇所(北海道、東北、首都圏、関越、中部、近畿、中四国、九州)に支社があり、全国に約90ものオフィスを備え、各拠点の営業担当者が、各地の小売チェーンやブランドを担当しています。
※花王カスタマーマーケティングHP(http://www.kao.co.jp/saiyo/cmk/gt/company/index.html)


このような「販売会社」をメーカーが設立するのは、営業やマーケティングに専門特化した部隊を効率的に効果的に育成・活用できるからです。ただし、国内にきめ細かく流通網を持つ既存の卸売業を活用せずに、独自の販売会社を持つことはメリットもデメリットもあります。競合企業であるライオンやP&Gは既存の卸売業を活用する流通戦略を採用しているように、会社によって流通戦略は異なります。このライオンやP&Gにも強いブランドがあることを考えると、販売会社の設置が絶対に正しいとは言い切れません。販売力だけを考えると、多くの卸売業に営業展開してもらった方が効果的であるとも言えます。ただし、販売会社による流通の最大のメリットとして、メーカーのマーケティング戦略を無視した乱売に巻き込まれづらくなるなどがあります。

このような販売会社は、「〇〇マーケティング」とか「〇〇販売」というような会社名がつけられていることが多く、メーカーとの結びつきを会社名に表現しています。

因みに、この花王にも花王CMKにも、本学からかなり多くの卒業生が勤務しています。
高校生のみなさんは、簡単に「広告」や「商品企画」などのクリエイティブな仕事に就きたいと口にする人が多いのですが、営業経験がある人の企画力は完成度が違います。やはり20代のうちは営業で現場を回る経験が、30代のポテンシャルを高めてくれます。営業で実績を積んでから企画系業務に行った方が遥かに仕事はやりやすくなりますし活躍できます。

営業というとネガティブなイメージを持つ人もいますが、どんな性格でも多種多様なお得意先があるので、ありとあらゆる人が活躍できるフィールドです。営業で自分なりの最適解を模索するプロセスで見えてくるものは、自分にしか実現できない成果(ゴール)でもあります。

大学時代も、自分のポテンシャルを模索する時代です。
20歳をまたぐ4年間は、社会人になるまでの助走期間ですから、どんな仕事に就くとしても営業に関わる勉強はやり過ぎということはありません。
東京経済大学の経営学部は実践力を意識しているので、流通やマーケティングを実践的に教えています。社会人への助走は大学を選ぶ時から意識してみてください。


【学問のミカタ】
他学部やセンターからも、同じ「会社」をテーマとしたブログがアップされています。
高校生の皆さんは、他の【学問のミカタ】に是非ともお立ち寄りください。
・経済学部ブログ「会社の利益は誰のもの?
・コミュニケーション学部ブログ「「会社」はコミュニケーションの宝庫
・現代法学部ブログ「世界で最初の株式会社って?
・センターブログ「「会社」=“Company”?

文責:本藤貴康(流通マーケティング入門、流通論、地域インターンシップ担当)
本藤ゼミナールBLOG http://hondo-seminar.blogspot.jp/