東京経済大学の本藤です。
11月のお題は「文化祭」。
東京経済大学では、毎年恒例の文化祭は「葵祭(あおいさい)」と名付けられています。なぜ「葵祭」なのかというと、詳しい歴史は本学ホームページの「概要・歴史」をご覧頂きたいのですが、1898(明治31)年に創立者である大倉喜八郎が、渋沢栄一らと商業学校設立の趣意書を公表して、1900(明治33)年に大倉商業学校を開校した場所が東京の赤坂にある葵町だったことに因んでいます。この「葵」は、東京経済大学のシンボルでもあり、校章は、この葵を象ったデザインがほどこされています。
そもそも赤坂葵町というのは、創立者である大倉喜八郎の本邸があった場所らしく、9,660坪の敷地面積だったというのは想像を絶する広さです。ここに「諸外国の商人と対等に競争できる若く有能な商業者を育てたい」という大倉喜八郎の遺志が現在の東京経済大学にも脈々と受け継がれています。
大学に限らず、中学校や高校でも、全国津々浦々で文化祭は行われています。私の出身高校は長野県長野市にある公立高校なのですが、バンカラを文化(カルチャー)としていて、旧男子校のDNAを受け継ぐ雰囲気が充満しています。
おそらく志望大学や受験大学を選ぶ際に、高校生のみなさんはオープンキャンパスや文化祭に行く機会があると思います。そこで感じるべき最も大切なものが、その大学のカルチャーではないかと思うんですよね。その大学で、そのキャンパスで、自分が大学生活を送るイメージができるかどうか。自分の成長を目指して毎日毎日励んでいる自分をイメージできるかどうか。自分の性格にあった学風かどうかということになると思います。
実は、会社においても、このカルチャーというのは、働き方に大きな影響を受けます。働き方のみならず戦略策定にも人事考課にも昇格昇進にも大きな影響を与えます。ひたすらに営業成績だけを重視する競争原理至上主義の会社もあれば、様々な業務を担えるゼネラリストを評価する会社もありますし、組織のモチベーションを引き出せるリーダーシップを重視する会社もあります。つまり、働く場所を考えたときに、「よーいドン!」と言われた方が頑張れるような競争意識の強い人に合った会社もあれば、「よーいドン!」と言われた途端に競争することに嫌気がさす人に合った会社もあります。
大学も同じようにカルチャーがあります。このカルチャーに共感できるかどうかというのは、オープンキャンパスに行ってみたり、文化祭に行ってみたりすると感じられるでしょう。都心部にある大学から郊外にある大学、オシャレな雰囲気が漂う大学から地味な学生が多い大学、マジメに勉強する学生が多い大学から勉強以外に情熱を傾ける大学もありそうです。
東京経済大学のカルチャーは、比較的マジメな学生が多いように感じていますし、素直な学生が多いように感じます。大学がある国分寺も、完全な郊外に立地しているというわけでもなく、都心の歓楽街からは距離があり、でもゼミやサークルのコンパに困るほどでもありません。中央線を使えば10分くらいで立川や吉祥寺もあって、中央線の特別快速も停車するので新宿まで20分です。その気になれば都心にも行きやすいのですが、東京経済大学の学生の多くは国分寺か、せいぜい吉祥寺が主な行動エリアのような印象があります。う~む・・・ある意味ではハンパな立地ですね(笑)
マジメな点は、ゼミ活動に表れているように思います。東京経済大学のゼミは、教員のパッションが違うと思います。特に、経営学部のゼミは、軒並み気合いが入っています。昨年から「ゼミする東経大」というコピーを打ち出していますが、これは自信をもって紹介できます。海外研修に毎年行っているゼミもあれば、公認会計士の合格者を何人も立て続けに輩出しているゼミもあります。他大学とのインナー大会に励むゼミもありますし、全国規模の論文やプレゼン大会で上位入選が当たり前になっているゼミもあります。とくかく百花繚乱なので、12月に開催されるゼミ研究報告会の見学に来てみてください。
文化祭も大学のカルチャーを肌で感じられる貴重な機会ですが、各大学ともに伝えたいカルチャーはテンコ盛りなので、そのほかの機会も積極的に収集してみて欲しいと思っています。
東京経済大学ホームページ「概要・歴史」(http://www.tku.ac.jp/grid/tku/)
本藤貴康(流通マーケティング入門、流通論、地域インターンシップ担当)