流通マーケティング学科の丸谷です。59回目の執筆です。今回は2023年7月8日-9日の2日間アジア市場経済学会第27回全国研究大会を開催したので、大学の重要な役割である研究成果の共有の手段である学会全国大会での活動について取り上げていきます。
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| 学会開催の様子 |
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| 懇親会の様子 |
流通マーケティング学科の丸谷です。59回目の執筆です。今回は2023年7月8日-9日の2日間アジア市場経済学会第27回全国研究大会を開催したので、大学の重要な役割である研究成果の共有の手段である学会全国大会での活動について取り上げていきます。
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| 学会開催の様子 |
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| 懇親会の様子 |
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| 発行頂いたカード(氏名を記入し利用開始しました) |
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| リラックスしながら学習できる空間 |
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| パソコンなどを置いて学習もできる空間 |
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| 自販機も設置されています |
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| 新宿都庁近くの高層ビル街という好立地の工学院大学 |
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| データベースの説明の資料 |
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| 理系大学ならではの卒業論文や修士論文も館内閲覧できます |
流通マーケティング学科の丸谷です。57回目の執筆です。東京経済大学の授業もコロナ禍で一時期は全面オンラインとなりましたが、コロナ禍が終焉に向かうにつれて少しずつ日常を取り戻しつつあります。そんな中4月から改善されたことがあります。それは大学へのバスでのアクセスです。
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| 東京経済大学前バス停に近づくCocoバス |
大学への行き方としては、国分寺駅から徒歩というのが一般的です。しかし、教員である私は授業の準備に際して、書籍やパソコンなど多くの荷物を持ち帰る必要がある場合も多いです。そんな際に役立つのがバスなのです。東京経済大学の東側には京王バスのバス停が以前よりありました。しかし、本数はかなり少なく朝夕もほとんど変わらず30分に1本程度でした。
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| 大学の東側に隣接する東京経済大学前バス停 |
4月以降このバス停(現東京経済大学前バス停)に小金井市コミュニティバスCocoバスが停車するようになったのです。東京経済大学の住所は国分寺市となっているのですが、実は東の一部は小金井市にかかっています。4月からルート再編により、Cocoバスのルート内となり、京王バスと時間帯により分担して運行するようになりました。その結果として特に日中の運行本数が増える結果となったようです(Cocoバス再編の経緯などに関して詳細は小金井市のホームページに公開されている情報(https://www.city.koganei.lg.jp/kurashi/482/buss/chiikisetumeikai.files/saihenkeikaku.pdf)をご参照ください。
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| 貫井前原路線の路線図(⑱が大学もよりバス停) |
Cocoバスは午前9時23分の第1便から午後7時23分の第25便まで25分ごとに運行しています。実際利用してみると、バス自体はこれまでの京王バスと比べて小さくなったのですが、通常混んでいない路線であるため利用には問題を感じませんでした。特に大学から駅への帰りの利用においての使い勝手はとてもいいです。それ以外の時間帯には京王バスも走るので以前よりかなりの増便になっています。
なお、Cocoバスには循環バスであるため、東京経済大学への行きでは時間がかかるというデメリットがあります。このデメリット自体は京王バスだけの運行の際とはかわっていません。行きのアクセスに関しては東京経済大学から数分歩いた場所に、武蔵小金井駅や国分寺駅からの京王バスが停車する「東京経済大学入口(旧JR車庫前)」というバス停もあり、特に武蔵小金井駅からに関しては本数も多いので便利です。
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| 少し離れていますが便利な東京経済大学入口バス停 |
せっかく改善されたアクセスも利用率が悪いとルート自体が変更されたり、本数が減らされてしまうかもしれません。荷物が重い時、天候が悪い時バス、あるいは疲れてしまった時バスを一度利用してみてはいかがでしょうか?
(文責:流通マーケティング学科教授 丸谷雄一郎)
流通マーケティング学科の丸谷です。56回目の執筆です。私はグローバル・マーケティングを専門として研究を行ってきました。私は世界3位の小売売上高を誇る企業であるコストコから商品を仕入れ販売するコストコ商品再販店に注目し調査しています。
コストコ商品再販店はコロナ禍で急拡大し、既にコストコが出店済みの東京都や大阪府といった大都市から未出店県であることにビジネスチャンスを見出した長崎、佐賀といった地方にまで急拡大しており、2023年1月30日に公開したブログでは宮城の塩釜水産物仲卸市場内の店舗を取り上げました。
前回はコストコ商品の再販を主な事業としている店舗を取り上げましたが、今回は自動車販売店にコストコ商品販売店を併設した広島市のアルプス・コーポレーションのセレクトショップと、コストコ商品の仕入れを一定程度行いつつも、その他の商品も同時に販売している店舗である和歌山市のフレアマーケット(fleamarket)について取り上げます。
アルプス・コーポレーション(Instagram – alps corp. - アルプスコーポレーション)が運営するコストコ商品再販店(セレクトショップ)はコストコ広島倉庫店(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム 広島に隣接)から近い広島市中心部と広島市郊外(広島修道大学や広島市立大学が立地)を結ぶ広島高速4号線の出口である広島ジャンクションからすぐのところに立地しています。東京でいえば東京都立大学の周辺に近い感じです。
私は広島市中心部からバスに乗って取材に出向いたが、広島高速4号線は山の中をとにかく突っ切るようになっており、自動車で行き来する分には便利だが、気軽に行けるかという少し不便な立地であり、都市郊外の顧客ニーズに対応したといえるかもしれない。
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| アルプス・コーポレーションの外観(自動車販売店にコストコ商品再販店を併設) |
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| 冷蔵品を1個単位で小分け販売 |
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| フレアマーケットの外観 |
2店舗目に紹介するフレアマーケットは、JR和歌山駅からバスで11分さらに徒歩10分(約800メートル)の場所に立地し、公共交通機関を使用してのアクセスは広島の店舗に比べても決して良いとは言えない場所です。しかし、幹線道路沿いに立地しており、仕入れ場所となっているコストコ和泉倉庫店からは約40キロの場所に立地しています。
コストコ商品を相対的に小規模な店舗で取り扱う場合、宮城の店舗も、広島の店舗も当てはまるのですが、会員となって頻繁に通うのは大変ですが、仕入れ先として考えれば遠くはないというのが出店場所として成立しうる条件となっているようです。フレアマーケットはこの条件に当てはまっており、自動車での移動距離が40キロといのは絶妙の距離ということになります。
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| ディナーロール1個20円で販売 |
お店は姉妹で運営されており、コストコ商品の定番商品のディナーロール、マフィンなどの他に、アパレルや関西のコレアンタウン大阪鶴橋のキムチも取り扱っているそうです。ディナーロールは1個単位で小分け販売しており、半分など小分けしている事例は散見されますが、ディナーロールを1個単位で販売しているのは初めてみました。
コストコ商品を品揃えの一部として組み込んでいるお店は全国規模で拡大中であり、コスコ(長野のドラッグストアチェーン)、グッディ(山口や九州に展開するホームセンター)、ビッグプロ(盛岡市中央卸売市場に隣接した会員制倉庫型スーパー)など増加しています。
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| 盛岡市中央卸売市場に隣接するビックプロの外観 |
上記の店舗はセレクトショップやフレアマーケットと比べると巨大な店舗であり、品揃えに関しては小規模なコストコ商品再販店に比べて多く、地域経済への影響といった意味ではコストコ商品の再販を主な事業とするコストコ商品再販店よりも大きいといえます。
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| コストココーナーは店舗の一部だが店舗規模が大きので、アイテム数は多数。 |
コストコの店舗展開は私が研究してきたウォルマートやそのライバルのカルフールなどに比べて漸進的であり、買収などではなく1からの出店を地道に直実に行っており、日本でも同様です。
コストコ商品を取り扱う多様な形態のお店は、漸進的展開を出店戦略のセオリーとするコストコが生み出した消費者のニーズやウォンツを自社の事業としてうまく取り組んで事業化し、コストコを補完する存在として定着しつつある事例といえます。
これまでも他社のプライベートブランドを店舗がない地域で品揃えに組み込む事例は多く、最近では高級スーパー成城石井のプライベートブランドが地方において品揃えされているのを確認しましたし、私がコロナ禍になる直前に訪れたガーナの地元スーパーが英国の食品スーパーのプライベートブランドを販売しているのを確認しました。
今回取り上げた事例は、コストコの高付加価値のプライベートブランド「カークランド」やコストコ向けに大手メーカーがパッケージングした1個当たりなら安い商品を、コストコの漸進的店舗展開戦略ゆえに十分に届けることができていない消費者に届ける補完的役割を果たす取り組みといえます。
実際取材してみてコストコ商品再販店の多くは、自身の顧客とSNSを通じたきめ細かい情報のやり取りや店頭で集めた顧客の要望に、コストコ自身よりもきめ細かく対応しているように見えました。
特に自身もコストコと同様に会員制であるビックプロが、1つ1つ集めた顧客の要望と、それにどのように対応したのかを伝えた店頭に置かれたノートには目を見張りました。今後も全国で開業が予定されているコストコ商品再販店やコストコ商品取り扱い店を利用してみてはいかがでしょうか?
(文責:流通マーケティング学科教授 丸谷雄一郎)
流通マーケティング学科の丸谷です。55回目の執筆です。私はグローバル・マーケティングを専門として研究を行ってきました。私の主な研究対象は世界最大の売上高を誇る小売企業ウォルマートですが、ウォルマートも苦戦した日本市場で継続的に成功しているのが世界でもウォルマート、アマゾンに次ぐ第3位の売上高を誇るコストコです。同社は2022年10月27日現在世界13か国・地域(台湾を含む)に、店舗や売り場面積の差はあるもの標準化された1つのフォーマットで842店舗を展開しています。海外展開は北米、英国、東アジア(台湾、韓国、日本)への出店をゆっくりと進めた後、2009年のオーストラリア出店以降若干積極的となり、スペイン、フランス、アイスランド、中国、ニュージーランドと出店国を拡大し、2022年10月には北欧初のスウェーデンにも出店を果たしましたが、あくまでも出店は先進諸国にほぼ限定されています。
| 出所)コストコが提供するデータなどに基づいて作成。 |
出店に際しては、同社の日本法人ホームページでは出店計画を明示し、物件情報が欲しいというメッセージとともに、①高所得層マーケット、②半径10kmの人口が50万人以上、③企業が多い地域、④敷地面積10,000坪以上(ガスステーション用敷地を含む)、⑤建築面積約4,500坪、⑥半径10km=人口50万人以上、⑦用途地域=準工、商業、近隣商業(売り場面積1万㎡超)、⑧駐車場収容台数800台以上、⑨車のアクセスの良い物件、⑩購入・定期借地(40年以上)・建貸といった明確な基準が提示しています。実際コストコの人気が高まるにつれて、多くの自治体が上記の条件を充たすために多様な取り組みを行っています。コストコ側がかなり有利な条件で出店交渉を行える状況になってきているようです。
私が今回注目したのは2021年以降拡大し、2022年になりその地域が急激に拡大しているコストコ商品が売り上げの多くを占める再販店の拡大です。2021年までは一部の企業がコストコ未出店県や大都会の隙間に店舗を出す程度でしたが、出店地域が東北から鹿児島まで広域となり、複数店舗を展開する事例も散見されるようになりました。
今回は宮城県の塩釜水産物仲卸市場内に開店したコスト商品再販店である「グッドリテイル」について取り上げます。
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| 塩釜水産物仲卸市場の外観(入口付近にグッドリテイル開店を知らせる看板があります) |
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| 仲卸市場内の一番奥の14号売場に立地する店舗 |
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| ジャパン交通代表横井氏 |
今回快く取材に応じてくださった店舗の出店を行ったジャパン交通代表横井氏によれば、コロナ禍の行動制限で本業の貸切バス事業が厳しい折、店舗が立地する仲卸市場の前にキッチンカーを出店後、今回のコストコ再販店を出店した14番売場の横の7号売場でこだわりのコーヒーが人気の「アンダードックカフェ」を出店することになり、空いていた隣の敷地に当時以前このブログでも取り上げた東京下北沢で既に人気となっていたコストコ商品再販店を開店することになったそうです。
今回取材させて頂いたグッドリテイルから仕入れ先であるコストコ富谷倉庫店は自動車で40分くらいの場所にあり、仕入れに毎日行くことは可能な距離ですが、なかなか個人で店舗に行くとなると大きな店舗での買い物やその後のレジ清算の時間も含めて考えると半日がかりになってしまうため、頻繁に行くことは難しいようです。そのため、開店後まだ時間がたってはいませんが、土日には平均250人程度の来店があるそうです。他の店舗同様コストコのオリジナル商品のパンなどが人気だそうですが、それ以外の商品でもコンビニより安く販売が可能なダノンのオイコスブランドのヨーグルト1個を買われていくお客様もいるようです。コロナ禍という厳しい状況の中で、コストコからの適度な距離を活用した地域活性化にもつながる地方のやる気のある経営者の新たな取り組みの話をうかがいとても励まされました。
なお、同様のコストコ商品販売店として、東京経済大学の最寄駅国分寺駅からバスで1本の府中駅の近くにも、2022年8月30日に2020年から既に下北沢で店舗を営業してきたストックマートが2号店を出店しました。こうした戦略はグローバル企業の展開をうまく利用した興味深い取り組みであり、機会があれば利用してみてはいかがでしょうか?
(文責:流通マーケティング学科教授 丸谷雄一郎)
流通マーケティング学科の丸谷です。54回目の執筆です。私はグローバル・マーケティング論を専門とする教員であり、専門科目としてグローバル・マーケティング論を半期2コマ担当すると同時に、2年生から4年生まで3年間履修できるゼミも担当しています。教員は講義に実際に実務を行っている起業家の方や外部の有識者を外部スピーカーとして招くことができる制度があります。
今回は現在各種メディアで「日本一新大久保に詳しい」としてご活躍されている丸谷ゼミOGでもあるもーちぃさんにグローバル・マーケティング論の授業内の外部スピーカーとしてお話しいただいたので取り上げます。
| もーちぃさんが携わった書籍 |
| もーちぃさんの報告資料より抜粋 |
今回はグローバル・マーケティング論の授業内かつ本学OGという彼女の個性を活かして、彼女が韓国の制服を日本で受け入れられるようにアレンジして学生時代に起業した韓国制服のレンタル事業の話や新大久保の文化を幅広く発信する活動ととともに、起業経験やライターとしての活動や就職活動についてお話しいただきました。世代が近い先輩からのお話は興味深ったようで履修者の皆さんはいつも以上に真剣に授業を受け、リアクションペーパーにも多くの質問や意見が書かれていました。
| もーちぃさん報告資料より |
なかなかコロナ禍で外国に行くのは難しい状況ですが、彼女が情報を発信するコリアンタウン新大久保へは本学の最寄駅国分寺駅からは電車1本で行けます。機会があれば新大久保で、韓国にもともとあった「タッカルビチーズトッピング」を、当時流行していた“動画映え”にヒントを得てアレンジされた「チーズタッカルビ」(授業内で彼女に教わりましたが)など、海外文化に触れてみてはいかがだろうか?
(文責:流通マーケティング学科 丸谷雄一郎)
流通マーケティング学科の丸谷です。53回目の執筆です。私はグローバル・マーケティングを専門として研究を行ってきました。私の主な研究対象は世界最大の売上高を誇る小売企業ウォルマートですが、ウォルマートも苦戦した日本市場で継続的に成功しているのが世界でもウォルマート、アマゾンに次ぐ第3位の売上高を誇るコストコです。今回はコストコの東北地方初出店の店舗となった山形県のかみのやま倉庫店を訪れる機会を得たのでとりあげます。
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| コストコかみのやま倉庫店外観 |
コストコは1999年4月の福岡県糟屋郡久山町に1号店出店以降、10年程は年間1店舗というゆっくりとしたペースで大都市郊外を中心に出店していきました。2011年8月の10号店である前橋倉庫店出店以降、出店出典ペースが3倍程度に加速し、東北地方初の店舗かみのやま倉庫店は21号店ですが、この加速した時期に出店されました。同店舗開店日2015年8月20日翌日の8月21日には、22号店野々市倉庫店が石川県金沢市郊外に、翌々日8月22日は23号店射水倉庫店が富山県の新たに開発された工業団地「小杉インターパーク」内に開店しました。コストコにとって3店舗の3日連続出店の経験はこれ以降もなく、北陸から東北南部の一帯を一気に商圏に取り込む新たな試みとして話題にもなりました。
| 2015年8月に3日間連続開店した北陸・東北でのコストコの店舗 |
3日連続出店の3店舗はいずれも高速道路インターチェンジ近くの立地であり、まとめ買いのための自動車での来店を基本とする同社にとっては好立地ではありました。しかし、従来の出店場所に比べると、周辺人口は明らかに少なく周辺県も含めた広域からの集客が必要とされます。しかし、この頃からコストコの集客力が地方自治体からも高く評価され始めたようです。
実際、2012年頃からコストコについて取り上げたムックが多く定期的に出版されるようになり(鳥羽(2020)、12頁)、2013年出版の中沢明子、古市憲寿著『遠足型消費の時代 なぜ妻はコストコに行きたがるのか?』朝日新聞出版において、コストコへの買い物は遠足のように適度な「非日常」を提供するともいわれるようになっていきました。今ではコストコでの買い物の模様はジャンクスポーツなどのゴールデンタイムの番組でも一般的なコンテンツとしても多く取り上げられるようになっています。
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| コストコかみのやま倉庫店の周辺の風景 |
かみのやま倉庫店出店に際しても、地元からの期待は当然大きかったようであり、今回の取材で周辺を歩いてみても歩道は数分歩いただけで砂利が靴に何回も入る状況であったが、歩道の横を走るコストコの前の道路は山形新幹線と比べても不釣り合いなくらいにしっかりと整備されていました。
今回平日である月曜日の開店直後に店舗を訪ねましたが、月曜日の開店直後から店内はかなり多くの家族ずれが来店しており、名物ともなっている店内試食を促す店員の周りにできる行列は店内に活気を生み出していました。飲食コーナーの横ではハロウィーンに向けて巨大な動く人形が展示販売され、東北の山の中に娯楽空間が設置されていました。
今回の現地調査のために前日かみのやま温泉に宿泊しましたが、温泉街のさびれた状況と、コストコやその周辺のジェネリック薬品工場などの活況はあまりにも対照的でした。あくまでも個人的な印象ではありますが、かなり物悲しく感じました。今や過疎に苦しむ地方の非日常空間を生み出す存在となった地方のコストコ、機会があれば訪れてみたはいかがだろうか。
(文責 流通マーケティング学科教授 丸谷雄一郎)